米Gartnerは、4月29日(現地時間)、財務面でCIOが取るべき8つのアクションを発表した。新型コロナウイルス感染症が及ぼす財務的な影響の多くを、IT部門が実感することになるだろうとの見解を示している。
同社は、感染症のパンデミックの中で、IT部門のキャッシュフローを保護または隔離するために、CIOが取るべきアクションとして、以下の8つを挙げている。
- 重要度の低い支出を保留する
- 支出増加を見越す
- 現時点の支出の割合を減らす
- 既存の全投資を評価する
- 新規支出をすべて延期する
- 既存の全支出を再評価する
- 利用量削減に向けて交渉する
- 代替の財務アプローチを探る
1つ目のアクションでは、ITの現時点での支出について、どの領域を延期、排除、変更できるかをただちに規定すべき、と訴えた。
2つ目のアクションでは、働き方をリモートワーク型へ切り替えたことにともなうコスト増について、ビジネス部門のリーダーやCFOとの確認が必要としている。ITのコストベースとコストカテゴリを慎重に点検して、どのコストが増え、どのコストが削減可能かを想定するとともに、取るべきアクションの検討を求めている。
3つ目のアクションでは、IT部門が捻出できる支出レベルの設定にあたって、支出とアクションを「可能/必須」「可能性あり/必要」「不可能/禁止」に分類すべき、と述べた。
4つ目のアクションでは、仕掛中の全プロジェクトのレビューを行い、「最重要ではないプロジェクト」と「最重要プロジェクト」に分類する。そして「最重要ではないプロジェクト」については即座に中断するとともに、「最重要プロジェクト」については、削減可能な要素を判断するためにレビューを行うことを求めている。
5つ目のアクションでは、まだ支払いが始まっていないプロジェクト/人員/資産/アップグレードはすべて延期またはキャンセルする。当該支出に関連して留保していたあらゆるサードパーティリソース/サービス/インフラストラクチャ費用も解除すべきと主張した。
6つ目のアクションでは、CIOが裁量権を持つプロジェクトポートフォリオをはじめ、現在提供中のサービスポートフォリオについても、サービスレベルを下げる機会に取り組むことを求めている。
7つ目のアクションでは、CIOがビジネス部門のリーダーと連携して、業務に対して行う主要な変更を決めるべき、と主張する。
8つ目のアクションでは、CIOがCFOと連携して、国や地方自治体レベルで利用可能な、政府または業界による補助金を調査することを求めている。