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ZホールディングスとLINE、経営統合完了でAIを軸とした事業成長目指す

 Zホールディングス(以下、ZHD)とLINEは3月1日、経営統合が完了したことを発表した。

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 両社は、2019年11月の経営統合に関する基本合意書、同年12月に経営統合契約書、そして昨年8月に業務提携に関する基本合意書を締結している。これらの契約書に基づき、両社およびそれぞれの親会社であるソフトバンクおよびNAVERを含む4社にて、経営統合を実現するための一連の取引を進めつつ、経営統合後の早期シナジー発現を目的として、両社が営んでいる事業に関しての協議を進めてきたという。

 今回、経営統合に関わる契約書の一環として、ZHDおよびLINE承継会社が2020年1月31日付で締結した株式交換契約書に定められた株式交換の効力発生をもって、本日経営統合が完了したとしている。

 ZHDグループは、中核企業の一つであるヤフー(以下、Yahoo! JAPAN)およびLINEを中心とした「検索・ポータル」「広告」「メッセンジャー」を「根幹領域」と定め引き続き推進するとともに、特に社会課題が大きくインターネットでその課題解決が見込める領域である「コマース」「ローカル・バーティカル」「Fintech(フィンテック)」「社会」の4つを「集中領域」と定め、集中的に取り組んでいくという。また、それらの領域にデータやAI技術を掛け合わせることで、シナジーを強固に創出するとともにユーザーの日常生活、企業活動、そして社会自体をアップデートしていくとしている。

集中領域の詳細

1.コマース

(1)「ソーシャルコマース」と「実店舗連携『Xショッピング』」

 ZHDグループが提供する新しい買い物体験の一つが、コミュニケーションアプリ「LINE」などを活用した「ソーシャルコマース」。「LINEギフト」において、将来的に「Yahoo!ショッピング」などと連携し、多くの商品から贈り物ができるようにしていくという。また「共同購入」では、LINE上で友だちに購入を呼びかけ、みんなで安く購入できるとしている。「ライブコマース」においては、インフルエンサーなどによる商品紹介の動画を見ながら、同じ動画を見ている人と交流して買い物ができるという。

 他にも、オンライン店舗と実店舗の商品データを連携させることで、自分に一番あった購入手段を選べる新しい「X(クロス)ショッピング」などがある。さらに中長期的にはオンラインに加え実店舗においても、ダイナミックプライシングでお得に購入できる「My Price構想」を検討するとしている。

(2)ECソリューション「Smart Store Project」

 NAVERの知見を活かした、自社ECサイトの構築・運営、分析、さらには接客・送客などが可能なECソリューション「Smart Store Project」を、2021年上半期に提供開始する予定だという。これに加えて、中長期的には、実店舗、自社ECサイト、Yahoo!ショッピングなどのモール型EC、集客用の各種SNSサイトやLINE公式アカウントなどを1つの画面の上で一括して管理・運営ができる仕組みを構築していくとしている。

2.ローカル・バーティカル

 飲食予約や旅行予約などの「ローカル・バーティカル」では、企業のデジタル・トランスフォーメーション(DX)の支援を通じて課題解決に寄与するという。「Yahoo!ロコ」「一休.comレストラン」「LINE PLACE」などの複数のサービスからの予約・送客に加え、AIを活用することで、ユーザーとのマッチング精度の向上を目指す。また、フードデリバリー「出前館」のデリバリーインフラの活用を検討し、今後同グループが手掛けるサービスの利便性向上にもつなげていく。

 さらに、広告においてはYahoo! JAPAN、LINE、PayPayが連携することで、事業者向けに新たなマーケティングソリューションを提供。たとえば、Yahoo! JAPANやLINEのメディア上などで広告を配信し、特定の商品を購入した方にのみ、改めてクーポンを届け再購入を促すなど、効率的かつ継続的にアプローチすることが可能になるとしている。

3.フィンテック

 「買う」、「予約する」、「支払う」といったユーザーのアクションにあわせて、ローンや投資商品、保険などニーズにあった最適な金融商品を提案する「シナリオ金融」を拡充するという。PayPayとLINE Payは、加盟店における連携を開始し、2021年4月下旬以降、PayPay加盟店のうち、ユーザースキャン方式(MPM)加盟店においてLINE Payで支払いが可能になる。また、PayPayとLINE Payは2022年4月にLINE Payの国内QR・バーコード決済をPayPayに統合すべく協議を開始している。

4.社会

 「社会」では、行政DX、防災、ヘルスケアの3分野を柱とし、官民連携を活かした日本のDX、ひいては社会課題の解決に取り組むという。

(1)行政DX

 2021年中にYahoo! JAPANのサービスやLINE上で行政手続きの情報の拡充と、内閣府の「マイナポータル」と連携した行政手続きのオンライン申請サービスを開始。児童手当や介護といった手続きから順次拡充を目指している。

(2)防災

 平時における生活エリアの危険度チェック、災害警戒時のパーソナルタイムライン、災害発生時の避難案内、復旧・復興時の支援マッチングなど、防災にまつわる様々なステージにおいて、一人ひとりに最適な情報を提供していくという。

(3)ヘルスケア

 LINEヘルスケアが提供する「LINEドクター」を起点に、オンライン診療に加えて、オンラインでの服薬指導から薬の配送までのサービスを新たに展開することで遠隔医療のサービスをより便利で身近なものにするとしている。2021年度中にオンラインの服薬指導を開始するとともに、LINEドクターは国内No.1の提供数を目指すという。

投資および海外展開

 ZHDグループはすべてのサービスにAIを実装し、新たな価値の創造を推進するとしている。AIを中心に各事業を成長させるため、5年間で5,000億円の投資を計画するとともに、5年間で5,000人のAIの活用に携わる国内外のエンジニアの増員を目指すという。また、既にLINEのサービス利用が多い台湾、タイ、インドネシアを起点とし、日本での成功事例を展開するとともに、海外での成功事例を日本市場へ展開していくことも視野に入れる。さらに、ソフトバンクやNAVERなどのノウハウ、ネットワークを活かし、海外展開を図っていくとしている。

データの取り扱い

 データの取り扱いに際しては「わかりやすい説明」「国内法に基づく運用」「有識者による助言・評価」「プライバシー&セキュリティファースト」という4つのポイントを重視するという。Yahoo! JAPANとLINEとのデータ連携に当たっては、同意取得を前提に、徹底的にわかりやすい説明に努めるほか、各種の国際基準に準拠し安全安心の確保に努めるとしている。

経営体制・方針

 新体制のもと、シナジー効果の創出と事業やサービスの成長を推進し、2023年度の売上収益は2兆円、営業利益は過去最高益となる2,250億円を目指すという。

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