沖電気工業(以下、OKI)とNTTコミュニケーションズ(以下、NTT Com)は3月10日、製造業のDXを支援するソリューション提供に向けた事業共創を開始すると発表した。
OKIの製造DXソリューション「Manufacturing DX」とNTT Comのデータ利活用基盤「Smart Data Platform」(SDPF)を連携させることで、ITとOT(Operational Technology)のデータを一元的に管理・分析し、サプライチェーン全体にわたる社内外のリスクマネジメントを実現するソリューションを4月から提供開始するという。
両社の連携により、様々な環境に点在する社内ITのデータと、OKIが製造現場から収集するOTデータをNTT Comの「SDPF」に連携し一元的に管理することで、社内とサプライチェーン上のリスクを多角的に分析することを目指すとしている。これにより、リスクマネジメントの精度を高め、ハイリスクな企業を集中的にマネジメントするといった対策が可能になるという。
両社は、4月のソリューション提供開始後も順次ソリューションの拡充を行うとしている。
実施イメージ
STEP1では、OKIの「Manufacturing DX」を活用し、生産数や不良品率など、自社工場の状態を示す工場KPIを収集し、販売・生産計画やその実績といった全社KPIとともにNTT Comの「SDPF」上に収集・可視化。STEP2では、サプライヤーの生産状況や外部データにもとづくサプライヤーの評価(社外KPI)を加えることで、社内外に潜む生産性や品質悪化、事業継続性などのリスクを確認可能にするという。
導入イメージ
同ソリューションの導入企業
- 調達部門:発注前にサプライヤーを評価し、最適なサプライヤーへ発注
- CSR部門:サプライヤーのリスク状況を確認
- 経営層:社内外のリスクを把握し、迅速に対策を決定
- 生産管理部門:物品調達や不良在庫のリスクを解消
- 生産現場(工場長):生産の効率化と品質向上
サプライヤー
- 自社のリスクへの対策状況をアピールし、同ソリューションの導入企業との信頼関係を強化
消費者
- 製品購買時に、原料調達/製造/流通の各フェーズで納期遅延などのリスクに配慮している製品を選択し、必要な製品を必要なタイミングで入手
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