デジタルイノベーションの総合展であるCEATEC2023が、10月17~20日にかけて千葉市美浜区の幕張メッセにて開催される。
CEATECは2000年に第1回が開催され、当初はデジタル家電見本市として始まった。しかし2016年に脱・家電見本市を宣言し、現在ではSociety5.0の実現を打ち出し「IoT」と「共創」によって未来の社会や暮らしを描く展示会を掲げる。
なお新型コロナ禍によって、同イベントは3年間オンラインやハイブリッドでの開催であったが、今年は4年ぶりに(一部企業を除き)展示とコンファレンス共に幕張メッセでの開催。今回の出展社数は684の企業および団体が参加し、うち新規出展数は305の企業/団体となっている。そのうち海外出展社数は21ヵ国195の企業および団体が登録し、今年の特徴としては、セキュリティ企業を中心に台湾のほかイスラエルやウクライナなどの企業も参加予定だとしている。
16日には、メディア向けに一部企業の展示がいち早く公開され、各企業ブースでは、IoTやAIを活用した展示が目についた。
JR西日本では、自動改札機およびICOCAといったICカードによるデータ活用を用いた事例を紹介。従来は目視や数取器といったアナログな手法でしか乗客の数が集計できず、そのデータもばらつきがあった。しかし、自動改札機から得られる入出場データと列車ダイヤからデータ解析することにより、それぞれの列車ごとの混雑率や最適な列車運行本数、編成車両など運航支援に活かせるようになっているという。
またNECでは、今年7月より提供を開始した「NEC Generative AI Servie Menu」というAI活用を用いたサービスを紹介。同社の強みとしては、約2年かけて構築し今年3月より稼働した国内最大規模のAI研究用のスーパーコンピュータを活用している点だ。日本企業ならではの高い精度の日本語力とシステムの軽量さを同社は強調する。
同イベントは他にも大企業を始めスタートアップ、大学などの学術組織も数多く出展しており、来場者は4日間で10万人を見込んでいる。