2024年9月18日、ベリタステクノロジーズはデータ保護ソリューションに係る新機能を発表した。
同社 テクノロジーソリューションズ部 常務執行役員 高井隆太氏は、「(データ保護事業の)統合に関するプロセスは順調に進んでおり、アナウンス後もデータ保護製品のアップデートを行っていく」と言及すると、広域災害だけでなく、ランサムウェアによる被害が拡大している状況が続いていると指摘。従来のバックアップシステムを拡大させる必要があり、システム自体も攻撃対象となることから対策の複雑性も高まっているという。
そこで同社は、Veritas 360 Defenseをベースとした機能開発を続けており、NIST CSFに基づき「保護」「検出」「復旧」の3点からアップデートを提供。特にAIを活用した振る舞い検知、エントロピー分析などに基づいた独自機能もある中、今回「Alta Copilot」をはじめとした新機能を追加すると発表した。
ダッシュボード「Veritas Alta View」において、Azure OpenAI ServiceをベースとしたAlita Copilotを利用できるといい、生成AIを使用することで失敗したバックアップジョブを特定・分析できると高井氏。資産の自動スキャンによる保護ポリシーの提案なども行ってくれるとして、「専門家でなくとも大規模環境での運用が可能になる」と説明する。また、下記のような新機能も追加するという。
- 脅威の検出と対応の迅速化:バックアップデータ内のマルウェアのハッシュベースの追跡とBlast radius分析により、セキュリティの強化、脅威検出の迅速化、ランサムウェアへの迅速な対応が可能になった。データ資産全体のスキャンと拡散範囲を特定するための時間が最大93%短縮されるという
- 自動リカバリブループリントでリスクとサイバー脅威を軽減:新たなガイドツールにより、ITチームによるワークフロー計画を作成・自動化・テスト・編集できるようになり、プロアクティブな被害管理とサイバーリカバリを行えるという。ブループリントは、ハイブリッド環境、PaaS、コンテナなど、複数ドメインにわたってカスタマイズできる
なお、Veritas Copilotは10月、その他の新機能は9月にリリースされる「Veritas NetBackup」「Veritas Alta Data Protection」「Veritas Alta View」のアップデートを通じて提供予定とのことだ。