2024年10月9日、ウォンテッドリーはメディア向け発表会を開催。同社 代表取締役の仲暁子氏が登壇し、採用管理システム(ATS)事業への新規参入、および新サービス「Wantedly Hire」の提供を発表した。
仲氏はATS事業に参入する背景として、同社の顧客から「採用管理業務に対する不満や要望の声をよく耳にするようになった」と説明。同社が今年9月に実施した「採用活動に関する調査」によると、採用担当者の70%が「業務負担が多い」と回答しており、特に「候補者とのやりとり」が47%と約半数を占めた。また、採用活動において感じている課題について尋ねたところ、43%の回答者が「採用のミスマッチ」と答えたという(出典:ウォンテッドリー株式会社)。
採用活動における市場は2016年前後から変化しており、「新卒採用だけでなく中途採用にも力を入れる必要がある昨今、従来のATS事業では現在のニーズを拾いきれない」と仲氏。次世代のATS事業に求められるものとして仲氏は「より速く」「より柔軟に」「より確実に」という要素を挙げた。同サービスはこの3つの要素を内包したものだという。
今回の発表で触れられた機能は以下のとおり。
- デフォルトアクションの半自動化:面接の日程調整などの業務を支援。フローを予め設定することで繰り返し業務の負担を軽減する。また、カレンダーと連携することで面接候補者のアサインを効率化できる
- 採用基準の標準化:採用におけるミスマッチや評価基準の属人化を解消。応募者を採用する指標となる基準が複数登録されており、それに準じて面接を進めることで、構造化面接ができる。また、その基準を見極めるための想定質問も記載されている
- データ分析機能:定量的な分析で、選考プロセスの改善を支援。各応募者に対し不採用理由や選考辞退理由などのデータを登録できる。応募経路マスタも搭載予定で、応募経路(採用イベントなど)と経路の種類(ニュースレター、LPなど)を登録可能
現在、既に10社ほどに同サービスをテスト提供しているという。
今後は、毎月のペースで機能を追加していく予定とのことだ。加えて、シンガポールを中心に海外でも同サービスの同時提供を行うとしている。
【関連記事】
・LayerX、「バクラク」事業で人事領域に進出 第1弾プロダクトとして勤怠管理サービスを提供予定
・約7割が人事データ収集に課題か──人事担当者384名が回答、jinjer調査
・freee、Whyを完全子会社化 人事労務領域サービスを強化へ