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オールフラッシュじゃなきゃだめ?コスパ抜群でトラブル知らずのストレージ

edited by Operation Online   2019/04/25 15:00

 ハイブリッドストレージでありながらもアーキテクチャで高性能と高コスパを実現するHPEストレージ製品「Nimbleストレージ」をご存じだろうか。Nimbleストレージは、収集したデータをAIで分析、障害を予兆検知することで高可用性を実現し、保守業務を自動化するなど、運用面でも大きな可能性を秘めている。「ストレージには高い性能、高い信頼性がほしい。しかし値段は安く抑えたい」。こういったユーザーの本音はコストパフォーマンスなどがトレードオフとなりがちだが、Nimbleストレージはバランス良く提供可能だ。

Nimbleストレージはユーザーの本音にこたえます!

 ストレージは長らくシステムのボトルネックだったが、不揮発性メモリを使用したオールフラッシュストレージが登場して一気に高速化。ただし高価格……、というのがここ数年起きた変化だ。HPEのポートフォリオに加わったNimbleストレージは、元来優れたストレージであり、HPEが誇る販売網によって一層広く認知された。2018年にはGen5と呼ばれる新世代モデルをリリースしたが価格はほぼ据え置くなど、コストパフォーマンスも高い。予兆検知についても全世界のNimbleストレージからデータを収集・分析するため、爆発的な台数増加により精度も更に洗練され、運用管理者への負担を軽減させた。

 日本ヒューレット・パッカード(HPE) ハイブリッドIT事業統括 データプラットフォーム統括本部 営業本部 第三営業部 主任 深澤忠寿氏は「ストレージのミッションは何よりも、データを安全に保存すること。その上でどれだけパフォーマンスを高められるかが命題となっています。一般的にオールフラッシュでハイエンドなストレージ製品ですと、最小構成でも価格が高くなりますが、高い可用性と高い性能をミッドレンジの価格帯で実現できるのがNimbleストレージです」と話す。

 HPEでオールフラッシュストレージというと3PARがあり、ハイエンド志向のユーザーに好まれる製品だ。そこに買収でエントリからミッドレンジの価格帯でNimbleストレージが加わり、ポートフォリオが充実した。HPEとして販売開始後は出荷台数が従来のNimbleストレージの3倍以上のペースで続伸するなど、「パートナー企業さんからの注目度や期待度も高まってきています」と同社 エンタープライズグループ事業統括 パートナー営業統括本部 第一営業本部 第一営業部 パートナービジネスマネージャー中島啓氏は手応えを語る。

 ストレージはシステムで重要な要素ではあるものの、サーバーあってのストレージ。優先順位ならサーバーの方が高くなる。しかし、ストレージで妥協して低価格な製品を選ぶとデータ保存の容量は提供できたとしても、実用性に制限が出てくる。例えばスナップショットをとるなら、負荷の低い時間帯を選ばなくてはならず、障害が多く発生するなど、運用管理者にしわ寄せが来てしまうことになる。購入価格を安く抑えたとしても、人件費がより多くかかってしまっては本末転倒だ。ましてや、人材不足で働き方改革も叫ばれる昨今、人間が働ける時間は限られている。

 なぜ、Nimbleストレージはこれらの魅力を実現できたのか。ポイントしては、システム監視技術「InfoSight」と独自の「CASL」アーキテクチャの2つがある。InfoSightは高い可用性を実現し、CASLは高いコストパフォーマンスを実現する。詳しく見ていこう。

他社の追随を許さないデータを蓄積したインフラ “InfoSight”

 Nimbleストレージの真の強みである監視システムの「InfoSight」。世界中にあるNimbleストレージから常時データを収集し、それらをビッグデータ分析して障害を検知している。本来のハードウェアそのものも耐障害性の高い造りになっているところで、更に予兆検知により障害を未然に防ぐため、高可用性が実現できる。

作成:HPE[画像クリックで拡大表示]

 InfoSightで収集しているデータは多岐にわたる。電圧、ファン速度、温度、CPU使用率、容量使用率、ネットワーク統計、VM統計、リードやライトのIOPSやレイテンシーなど。1台のアレイから1日あたり3~7千万以上のデータを収集している。蓄積したデータは10年分近くあり、それをAI(機械学習)も含めたビッグデータ分析にかけている。

 考えてみてほしい。予兆検知ができないと、現場は壊れてから慌てて交換する羽目になる。より現実的には、性能劣化や障害の通報が運用管理者に届き、そこから問題を切り分け、HDD障害であれば交換を手配する。重要なシステムであれば残業で対応、あるいは夜間の緊急呼び出しなど、運用管理者の精神的な負担も大きい。障害が起きても原因不明で、再現待ちで時間を浪費することもある。

 しかしNimbleストレージは稼働状況から予兆を検知するため、HPEから運用管理担当者に「障害の予兆を検知しました」と連絡が行くのだ。InfoSightはハードウェアのエラー検出はもちろん、最も切り分けが難しいとされる性能観点を含むソフトウェアにおける不整合や異常も検出する。壊れたり、性能が大きく低下したりして、結果サービスそのものが停止するといった、いわゆる“後の祭り”となる前に先手を打てるため、運用管理者はトラブルシューティングで翻弄されることもない。深澤氏は「(HPE買収前も含め予兆検知の前に)壊れて交換になったケースはまれです」と話す。よほどの特殊な条件がないかぎり、故障して交換することはないと考えていいだろう。余裕をもって交換作業日を設定できるため、精神的な苦痛も減らせる。ほかの価値あることに時間を有効に使えるのだ。

 InfoSightのビッグデータ分析は驚くほど保守業務の自動化を実現している。86%のケースにおいて自動的に予測し、解決策まで提示している。平均的なケースクローズまでの時間は42分と短く、高い評価を得ている。

 予兆検知だけではない。InfoSightはストレージだけではなく、仮想環境やネットワークのデータも収集し、可視化しているため、運用監視ツールとしても優れている。しかも無償提供だ。ストレージの監視ツールでありながらも性能の推移などの可視性が高く、ストレージ以外のトラブルシューティングに役立てられることも多い。実際、InfoSightで解決される問題の54%はストレージ以外に原因があったという。

 なおInfoSightはもともとNimbleストレージの保守のために開発されたものだが、今ではHPE 3PAR(オールフラッシュデータストレージアレイ)、HPE ProLiant、HPE Apollo、HPE Synergyなど、続々とほかのHPE製品にも広がっている。2019年4月からはアプリも登場し、モバイル端末からも利用可能だ。


著者プロフィール

  • 加山 恵美(カヤマ エミ)

    EnterpriseZine/Security Online キュレーター フリーランスライター。茨城大学理学部卒。金融機関のシステム子会社でシステムエンジニアを経験した後にIT系のライターとして独立。エンジニア視点で記事を提供していきたい。EnterpriseZine/DB Online&nbs...

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