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小規模の拠点から大規模データセンター、ハイブリッドクラウドまで VxRailの幅広い実力の深層に迫る

 近年HCI分野では急速に伸びているVxRail。どのような技術で構成され、どのような強みがあるのかをデル テクノロジーズ VxRail製品開発エンジニアリング シニア・バイス・プレジデント Gil Shneorson氏が解説する。

急速に最新鋭化が進む企業のインフラ 課題はライフサイクル管理

 「ここ3年半ほどで、お客様の現場でいろいろな変化が同時に起きています」と、デル テクノロジーズ VxRail製品開発エンジニアリング シニア・バイス・プレジデント Gil Shneorson氏は言う。

デル テクノロジーズ VxRail製品開発エンジニアリング  シニア・バイス・プレジデント Gil Shneorson氏
デル テクノロジーズ VxRail製品開発エンジニアリング シニア・バイス・プレジデント Gil Shneorson氏

 インフラ運用に関する変化が同時並行的に起きている。3層アーキテクチャ(サーバー・ネットワーク・ストレージ)からソフトウェアデファインドストレージへ、またソフトウェアデファインドストレージからHCIシステムへというように、インフラ最新鋭化の動きがある。同時にオンプレミスからパブリッククラウドやハイブリッドクラウドへ移行する動きもあれば、逆にクラウドからHCI(オンプレミス)へワークロードを戻す動きまである。近年のインフラ周辺をめぐる動きはめまぐるしい。

 Shneorson氏は「こうした動きの中心にあるのはHCIです。HCIは全てのトランスフォーメーションとモダナイゼーション(最新鋭化)のニーズの要石となります」と話す。

 一般的にHCIはインフラ運用の効率化とコスト削減がメリットとされる。Shneorson氏はHCI導入の推進力となる要素について、俊敏性、拡張性、シンプルさを挙げる。俊敏性とは、パブリッククラウドのようなスピード、効率性、経済性をデータセンターにもたらすこと。拡張性とは、小さく始めて簡単に拡張できること。シンプルさとは、ソフトウェアドリブンの自動化とライフサイクル管理で運用をシンプルにすることだ。

 オンプレミスの現場における課題に目を向けてみよう。様々なものがバラバラに更新されていく。例えばハイパーバイザーのソフトウェアや各種ファームウェアなど、毎月のように何らかの更新がある。これらは運用管理者にとって負担になる。

 デル テクノロジーズが提供しているHCI「VxRail」では、こうしたライフサイクル管理の問題を解決している。Shneorson氏は「我々のチームがかなりの時間をかけているのが互換性です。全てのハードウェア、ソフトウェア、ファームウェアで常に互換性が担保されるように注力しています。そのためお客様は経済的な恩恵も受けながら、ライフサイクル管理に力を割くことなく、本来必要な業務に集中することができます」とShneorson氏は説明する。

 VxRailの設計指針で三本柱としてShneorson氏が挙げるのが「ターンキーの体験」、「ライフサイクル管理」、「高度な差別化」。

 「ターンキーの体験」とは、鍵をひねればすぐに利用可能となるように、必要な機能がすぐに有効になること。言い換えれば柔軟なライセンスだ。「ライフサイクル管理」では、様々な更新を簡単にできるようにした。サポートエンジニアがやるにしても、顧客がやるにしても、最小限の操作でアップグレードできるように保守性を高めている。

 「高度な差別化」とは、デル テクノロジーズ独自の技術をフルスタックで統合し、ネットワーク設定の自動化やライフサイクル管理を実現している。後述するように、高度な分析機能も盛り込まれている。

VxRailに盛り込まれた豊富なVMware技術

 繰り返しになるが、VxRailではVMwareの技術を盛り込んでいるのが大きな特徴になる。これは採用側と被採用側のどちらにもメリットがある。採用側からすると、仮想化環境の構築や保守でVMwareのスキルを培ってきたエンジニアは多くいるため人材確保がしやすくなる。被採用側、つまりVMwareのスキルがあるエンジニアからすると、これまでのスキルを活かしつつ、新環境へとステップアップすることができる。

 VMware技術が及ぶ範囲は実に幅広い。vCenterから環境全体を管理することができ、vRealize Operationsでエンドツーエンドの分析、レポーティングができて、容量管理や予防アラートに役立てることができる。プライベートクラウドではvRealize Automationの自動化機能でガバナンスやコントロール、セルフサービスカタログを利用することが可能。慣れ親しんだVMwareのエコシステムの中でVxRailを活用することができ、何も変更を加える必要がない。

 VxRailの内部をより詳細に見てみよう。特徴としてShneorson氏が挙げるのが「Powered by VMware vSAN」でソフトウェアデファインドストレージを構成していることだ。

 VxRailに実装されたHCI向けシステムソフトウェアは大きく分けて5つある。おなじみのVxRail Managerのほかに、最近VxRail ACE(Analytical Consulting Engine)も加わった(詳細は後述)。RESTful APIは他のサービスと連携するなど高度な活用に有用だ。下流へのコネクタとなるバックエンドサービスや自動化とオーケストレーションを実現するサービスもある。

 さらにVxRailにはデータ保護のためのオプションがある。具体的にはRecoverPoint for VMsやVMware vSphere replicationになる。

 新しく加わったVxRail ACEとは、ビッグデータ活用による運用支援だ。デル テクノロジーズでは世界中でVxRailを運用している現場からデータを収集し、機械学習も加えて分析している。ここから得たインサイトはポータルサイトなどを通じてユーザーにフィードバックできるようにしている。

 例えばどこかで障害が発生すると、似たような環境で同様の障害が発生していないか自動的にチェックが行われ、障害を未然に防ぐことが期待できる。あるいは運用履歴からストレージやCPUの予測を行い、飽和する前に対処できるようにする。近々、VxRail上で問題が発生した場合に、ソフトウェアによる修正によって「ワンクリック解決」でできる機能を提供する予定だという。

 Shneorson氏は次のように話す。「私たちが考慮しなくてはいけなかったのは安定性、信頼性、シンプルな運用、そしてアップグレードです。そのため私たちはVMware vSANおよびVxRail Managerの強化を行いました。vCenterを活用したインターフェースなので、VMwareユーザーであれば新しいことを学ぶ必要はありません。小規模のお客様はシンプルなユーザーインターフェースやウィザードなどを提供しています。より高度な活用を実現したいお客様にはプログラミングで活用できるようにAPIを豊富にご用意しています」

 セキュリティの配慮も欠かせない。VxRailでは、ネットワーク、ストレージ、コンピューティング、マネジメント、インフラすべてのレイヤーに渡りセキュリティが実装されている。

HCI市場ではトップシェア エッジ、コア、クラウドで幅広く活用可能

 実際、VxRailのビジネスは急速に成長している。IDCレポートによるとHCI市場ではトップシェアを誇り、ガートナーのマジッククワドラントではHCI部門でデル テクノロジーズは「リーダー」に位置づけられている。

 顧客は5,400以上、年間売上は10億米ドル以上、成長率は178%と3桁を記録し、運用ノード数は5万7000、世界全体の運用時間は1億時間を超える。Shneorson氏は「VxRailは最速で成長しているHCIシステムです。シェアナンバーワンをとれている理由として、特徴と機能と価格のバランスが適正だからではないかと考えています」と分析している。

 ユースケースが幅広いのもVxRailの特徴だ。Shneorson氏は「2ノードの小さな環境から始めることもできますし、大規模になればマルチクラスタの統合ラックをお使いいただくことも可能です。他にもCPUやメモリなどのキャパシティの組み合わせでも対応可能なので、必要な量だけを購入してコストを最適化することが可能です」と話す。

 ユースケースの幅広さは規模だけではない。支店などの小規模な拠点(エッジ)、大規模なデータセンター(コア)、さらにプライベートクラウドでも活用できるため、用途が幅広い。

 それぞれ代表的な事例を挙げると、エッジの事例にはホテルや貸し会議室を展開するセルティックマナー社がある。各地に多数展開している拠点にVxRailを導入した。専任の保守要員が不要なので運用コストを減らすことができて、加盟店を増やすことに貢献したという。

 コアの事例ではビール会社のニューベルジャムが挙げられた。ここではデータセンターをVxRailで一新し、展開にかかる時間を大幅に短縮できたという。クラウドの事例には保険会社のハーレルがある。VxRailにVCF(VMware Cloud Foundation)でハイブリッドクラウドを構築し、車のセンサーからデータを収集することに活用しているという。

 サポートが手厚いこともShneorson氏は強調する。日本では国内のサポート体制が整備されているため、問題がVMwareでもDell EMCでも、国内でエスカレーションが完結できるようになっている。

 最後にShneorson氏は「私たちはこれまでの成果を大変誇りに思っています。今後も引き続き製品戦略にコミットしていきます」と将来の発展に意欲を示した。

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【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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