7つのルールで信頼関係を作る
押久保剛(以下、押久保):今日はApptioの成塚歩代表と、三菱ケミカルの常務執行役員でデジタル&インフォメーションテクノロジーを所管とする加藤淳氏と私によるオンライン鼎談です。成塚さんは本誌でTBMの連載をお願いしておりますが、加藤さんと私は初めましてとなります。
加藤淳氏(以下、加藤氏):そうですね。よろしくおねがいします。簡単に自己紹介をすると、i2 Technologiesや日産自動車を経て2017年からコカ・コーラボトラーズジャパン、そして今年2021年から三菱ケミカルに在籍しています。
押久保:事業会社だけでなく、ベンダー側のご経験もあるというわけですね。
加藤:最初はコンサルやベンダーが中心のキャリアでした。成塚さんとの出会いは事業会社時代です。もう4年前くらいになりますが、最悪の出会いでした(笑)。当時私はコカ・コーラで、成塚さんはマイクロソフトに勤めていましたね。私は同社のシステムの東西統合という大きな仕事をしていました(注)。
コカ・コーラは米国が本社で、同じく本社が米国のマイクロソフトのソフトウェアをグローバルで契約していました。だから私たちも日本でマイクロソフトのソフトウェアを推進しようとしていたのですが、日本マイクロソフトのメンバーがよくわからない回答をしてくると部下たちがいう。そこで、私が話すから日本マイクロソフトにそちらも責任者を出しなさいと言って登場したのが成塚さんでした(笑)。
成塚:社内でも加藤さんは厳しい方という話がでていて、総出でお伺いしましたね。でも、その時に加藤さんとお話をして、厳しい方なのですが、同時に優しさも感じられました。「日本も米国も関係ない、仕事をいい形で推進したい」といったような話をされたのが、記憶に残っています。「君たちがマイクロソフトの本社に言えないなら、私が直接言おうか」みたいなこともおっしゃっていて。それが冗談ではなく、実際に日産も含めて事業会社の経験からつながりも多い。嘘がなくて、まっすぐ。仕事に対するその姿勢は、勉強させていただきました。
加藤:見せましたよね? 7つのルール。
成塚:はい、見ています。写真も撮らせてもらって、今ももっていますよ(スマホを見せてくれる)。
押久保:これはなんですか?
加藤氏:Webの記事で読んだ営業マンの心得のようなものですね。読んだ時に感銘を受けて、それから私自身のモットーとして掲げているものです。私は仕事をする上で、人種も言語も関係ないと思っていて、自分自身を見せて相手と向き合うことが大切だと考えています。そのためにもこの7つのルールを大切にしています。
※2017年4月に東日本と西日本のボトラー2社が統合され、コカ・コーラ ボトラーズ ジャパンが生まれた。