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三井住友海上のDX戦略、中期経営計画の達成を支えるデータマネジメント 「Informatica World Tour 2021」三井住友海上火災保険 講演レポート

edited by Operation Online   2021/09/16 15:00

 三大メガ損保の一つMS&ADインシュアランスグループホールディングスの傘下で損害保険事業を営む三井住友海上火災保険。9月1日に行われたオンラインイベント「Informatica World Tour 2021」に登壇した一本木氏は、「三井住友海上のDX戦略におけるデータマネジメントについて」と題した講演を行った。

中期経営計画「Vision 2021」で重視してきたデジタライゼーション

三井住友海上火災保険株式会社 取締役常務執行役員 一本木真史氏
三井住友海上火災保険株式会社 取締役常務執行役員 一本木真史氏

 デジタル戦略からデータマネジメント、IT管理、営業事務統括まで様々な役割を担う一本木氏は、持株会社の方でもグループCDO(デジタライゼーション推進)、グループCIO(IT推進)、グループCISO(情報セキュリティ)、事務・システムを担当する執行役員である。その三井住友海上火災保険(以降、三井住友海上)は、国内はもとより世界42カ国でビジネスを展開している。2021年3月期の正味収入保険料は1兆5,595億円になった。

 MS&ADインシュアランスグループホールディングス(以降、MS&ADグループ)では、2018年度から中期経営計画「Vision 2021」を進めてきた。その中で2022年3月までの3年間は「グループの中期的に目指す姿を達成する期間」「環境変化に迅速に対応できるレジリエントな態勢を構築する期間」と位置付けられている。そして重要戦略として注力してきたのが「グループ総合力の発揮」「デジタライゼーションの推進」「ポートフォリオ変革」の3つだ。この戦略を打ち出したのはコロナウイルス感染拡大前であるが、その後の社会環境の激変を受け、デジタライゼーションは保険業務の高度化に留まらず、ビジネス全体の見直しと変革につなげる取り組みの鍵を握る存在に変わった。

 コロナ禍以外でも、自然災害の増加やサイバーリスクの増大のように、保険業界として対応を急ぐべき社会課題は多い。様々な環境変化やリスクに対応するため、MS&ADグループではDX(Digital Transformation)DI(Digital innovation)DG(Digital Globalization)の3つに分けてあらゆるプロセスのデジタル化を部門横断的に進めてきた(図1)。

図1:デジタライゼーションの3つの柱 出典:三井住友海上火災保険 [クリックして拡大]

 加えて、一連の取り組みを支える基盤強化の観点から人材育成、システム改革、ガバナンス強化にも取り組んできた。一本木氏は、「保険契約に限らず、様々な情報をデータ化することで、お客様への提案、補償の最適化、アンダーライティング(保険契約に関連する一連の業務)、保険料設定、保険金支払いの方法、防災、減災、予防、予兆の高度化などに取り組んできた」と話す。これらはいずれも「顧客体験価値向上」あるいは「業務生産性向上」を目的に、グループ横断的に取り組んできた点で共通する。

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著者プロフィール

  • 冨永 裕子(トミナガ ユウコ)

     IT調査会社(ITR、IDC Japan)で、エンタープライズIT分野におけるソフトウエアの調査プロジェクトを担当する。その傍らITコンサルタントとして、ユーザー企業を対象としたITマネジメント領域を中心としたコンサルティングプロジェクトを経験。現在はフリーランスのITアナリスト兼ITコンサルタントとして活動中。ビジネスとテクノロジーのギャップを埋めることに関心があり、現在はマーケティングテクノロジーを含む新興領域にフォーカスしている。

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