生成AIコンサルタントによる5つの「ChatGPT」実務活用例、“3つのポイント”で社内浸透させる
ChatGPTで業務効率をアップする方法、利用促進のヒント
3つのポイントを押さえて、ChatGPTを“社内浸透”させる
先述したように、生成AIには多様な使い方がある。そして、その効果は想像よりも絶大だ。たとえば、Microsoft社はChatGPTなどの生成AIを利用することで、1人あたり月14時間の業務時間削減につながるという試算結果を報告していると大手氏。100人の会社なら1,400時間、1,000人の会社なら1万4,000時間の削減と、非常に高い効果が期待できる。一方、ただ導入しただけで業務効率化につながることはなく、全社的に活用できなければ意味はない。そこで大手氏は、組織内で生成AIを浸透させるためのポイント3つを紹介した。
1つ目のポイントは「専用環境を作る」こと。無料版が提供されている生成AIも少なくないが、利用したデータがAIの学習に使われている可能性は否定できず、情報漏えいの観点からも危険だ。まずは、自社のデータが学習に使われないための“安全な環境”を構築することが重要である。
2つ目は「自社データとの連携」だ。ChatGPTはインターネット上で公開されているデータなど、公共的なデータを初期学習しているが、社内マニュアル、顧客事例、財務データ、技術情報など、公表されていない企業固有の情報は持っていない。先述したように自社データを連携することで顧客事例やマニュアルの検索、メールの自動作成などが可能になるため、実務に即した利用を目指すならば連携はしておきたい。
そして、3つ目は「利用を促進する」こと。大手氏は「情報システム部やベテラン社員だけで使おうとすると、うまくいかないケースが多いです。情報システム部門だけで使ってみても、営業の現場でどう使うかが思いつかず、結果的に時間だけが過ぎてしまうからです」と指摘。各職種の知識をベースにした活用方法を見つけるためにも、なるべく多くの職種に利用を解放したい。

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社内で生成AIの活用を浸透させるためにも、前述した3つのポイントは満たした方が良いだろう。しかし、すべてを満たすためには時間やコストがかかってしまうだけでなく、すべてを自社だけで行うハードルは高い。
そこで大手氏の所属するユーザーローカルでは期間限定で、「ユーザーローカル ChatAI」のトライアルを完全無償で提供している。ユーザーデータをAIに学習されず、社内利用状況を分析・管理するための独自ダッシュボードも提供しているという。全社員が生成AIを使いこなして業務効率化を進めるためにも、環境構築はなるべく急ぎたいとして、大手氏は最後に次のように締めくくった。
「ユーザーローカル ChatAIは安心してお試しいただけるよう設計されており、自動課金の心配もございません。通常、ChatGPTは1ユーザーあたり約3,000円かかり、100名で利用すると月額約30万円になりますが、このトライアルでは上限100名まで無料でご利用いただけます。さらに、GPT-4oのような最新モデルも利用できるだけでなく、自社データとの連携も可能です。まさに業務に即した形で使えるため、まずは気軽に試してみてください」
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森 英信(モリ ヒデノブ)
就職情報誌やMac雑誌の編集業務、モバイルコンテンツ制作会社勤務を経て、2005年に編集プロダクション業務とWebシステム開発事業を展開する会社・アンジーを創業した。編集プロダクション業務では、日本語と英語でのテック関連事例や海外スタートアップのインタビュー、イベントレポートなどの企画・取材・執筆・...
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
提供:株式会社ユーザーローカル
【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社
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