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アドビが発表したAIエージェントによる新たな収益モデル/ウォールストリートも歓迎する2つめの収入源とは?

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複雑なタスクの実行を支える推論エンジン

 マルチエージェントコラボレーションをユーザーの視点で見ると、どのAIエージェントを利用する場合も、共通の一貫性のあるやり方で、複雑なタスクを実行できることを意味する。これを支えているのがAEP Agent Orchestrator の3つ目の要素「推論エンジン」だ。AIへの期待は、質問への回答にとどまることなく、もっと複雑なタスクをより速く、より正確に遂行してほしいという水準にまで高まってきた。その実現に向けて、推論エンジンは、人間の思考と同じプロセスでタスクにアプローチする。具体的には「計画」「検証」「バックトラッキング」の3ステップで試行錯誤を繰り返す。計画を立てる。その計画に沿って実行した結果を検証する。うまくいった場合は新しい計画を作る。うまくいかなかった場合は、古い計画を捨てて新しい計画を作る。この繰り返しで目標を達成する。

 最後、4つ目の要素のCXモデルとは、AEP Agent Orchestrator内でアドビが独自にファインチューニングしたLLMや拡張したタスクベースの言語モデルの集合である。AIエージェントはCXモデルを駆使し、プライバシーとデータガバナンスを維持しながら、複雑なタスクを正確に実行する。その時、AIエージェントが利用するのがデータとモデルである。例えば、マーケティングキャンペーンに使うターゲットオーディエンスを作成する場合、最初にオーディエンス作成の計画と予測モデル構築の計画を立てる。ここで利用するのは、ファインチューニングしたLLMとアドビのナレッジベースである。オーディエンス作成のタスクなので、Audience Agentはオーディエンスに関するナレッジを参照するが、Site Optimization Agentの場合はコンテンツのナレッジ、Data Insights Agentの場合はデータのナレッジ、Journey Agentの場合はジャーニーのナレッジと、目的に合わせたナレッジベースを参照することになる。

 その後、立てた計画に沿って分解したタスクを実行していく。この例では、マーケターの指示からその意図を特定するタスク、オーディエンス作成手法の選択するタスクへと進む。ここではそれぞれのタスクに特化した言語モデルを使う。このように、複数のモデルを使い分けるのは、企業が求める複雑なタスクを実行するには単一のモデルでは不十分と考えるためだ。

 パルサ氏は「目標ベースである」「その達成に向けて複数のタスクに分解できる」「インテリジェントかつ自律的に行動できる」と、アドビのAIエージェントを説明していた。推論エンジンとCXモデルの組み合わせは、これまで数週間かかっていたようなタスクを数分で終わらせることに貢献するだろう。

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AIエージェントの新たなビジネス戦略:消費ベースの収益モデル

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冨永裕子の「エンタープライズIT」アナリシス連載記事一覧

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この記事の著者

冨永 裕子(トミナガ ユウコ)

 IT調査会社(ITR、IDC Japan)で、エンタープライズIT分野におけるソフトウエアの調査プロジェクトを担当する。その傍らITコンサルタントとして、ユーザー企業を対象としたITマネジメント領域を中心としたコンサルティングプロジェクトを経験。現在はフリーランスのITアナリスト兼ITコンサルタン...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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