仮想化によりネットワーク構造をシンプルかつスケーラブルに:ジュニパー
セミナー最初の講演は、「イノベーション型データセンターの創り方」と題してジュニパーネットワークス サービスプロバイダ・マーケティング マネージャ 佐宗大介氏によって行われた。
ジュニパーでは、WANエッジから各サーバーへのL2スイッチによるアクセスラインまでの階層を、バーチャルシャーシによって3つの層までシンプルにするソリューションを提供しており、実際に、東京証券取引所の事例概要などを紹介した。
その3つの層とは、MPLS/VPLSに対応したWANエッジルータの層、10GEのスイッチ製品で構成されるデータセンターコアレイヤ、そして多数のL2スイッチとそれらを集約するレイヤをまとめるバーチャルシャーシレイヤとなっている。紹介された事例では、シンプルなレイヤ構造と高速スイッチなどによりレイテンシを1/3に低減させ、その分処理トラフィックを増大させることができたという。
ブレード内スイッチを仮想化し、構成管理を柔軟にする:ブレード・ネットワークス
続いてブレード・ネットワークスの講演で登壇したのは、同社の代表取締役 太田安信氏だ。「次世代データセンター・ネットワークとネットワーク仮想化技術の動向」として、とくにブレードシステム向けの内蔵型スイッチ製品と技術についての解説を行った。
スイッチ製品という部分では、ジュニパーの製品と競合する面もあるが、ブレード内蔵型スイッチは、データセンターのネットワーク仮想化統合においてレイヤがアクセスラインに特化できるので、協調可能なソリューションであるとした。その上で、同社のVMreadyは、VMwareのvCenterとも統合可能であり、NIC(ネットワークカード)の仮想化(vNIC)は、VMの動的な移動にも追従したネットワーク構成の管理が可能であると述べた。