フラッシュの活用でOracle DB環境をどのくらい高速化できるか
サーバとストレージでのフラッシュの活用によるOracle DBの高速化
テスト環境は以下の通り。
・サーバ:Cisco UCS C-250 server(12コア)
・ストレージ:EMC VNX5500
・ワークロード:標準的なTPC-C OLTPワークロード、読み取り:書き込み = 7:3
・DBサイズ:1.2TB
・DBバッファキャッシュ:4GB
・ASMボリュームマネージャ使用
・サーバ-ストレージ間接続:6 x 8Gbps Fibre Channel
・VFCacheのモード:キャッシュデバイス(読み取りキャッシュのみ、書き込みはスルー)
*スプリットカードモードを使えば、1枚でキャッシュデバイスとしての領域とDASとしての領域の両方を提供することもできます。
この環境に対してOLTPの負荷を加えた結果が以下のグラフです。
この結果から、VFCacheで読み取りが高速化されることで、トランザクション/分は2.5倍、遅延は30%削減できることがわかります。キャッシュデバイスとしての使用時には、書き込みはスルーとなるため、ストレージのFAST Cache機能が有効に働き、FAST Cacheと併用した場合には、TPMは7.8倍、遅延は75%削減できます。これは逆に読み取りの割合が多くなると、VFCacheによる効果が増大し、書き込みが多くなる程FAST Cacheによる効果が大きくなります。これらを組み合わせて使うことで、ワークロードの変化にも対応できるようになります。
さらに信頼性と可用性の確保という点で重要となるのが、日々のバックアップの運用や災害対策です。