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DWH系処理に汎用DBMSを利用する課題

InfiniDBの実力や如何に?検証結果を一挙公開!

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前回はDWH系処理に適した列指向DBMSの優位性について、「InfiniDB」の紹介をとおして解説しました。第3回目となる今回は、「InfiniDB」の実力を裏付ける検証結果を一挙公開します。

検証環境

 今回ご紹介する検証結果は、スモール・スタートが可能な「InfiniDB」の特性を活かし、サーバ1台による最もシンプルなシングル構成(図1)で実施しています。また、検証で使用したデータとSQLは、第1回でも取り上げた「Star Schema Benchmark」(以下、SSB)を利用しており、SSBのファクト表は論理データ・サイズを100GBとしています。

図1.基本的な検証環境
図1.基本的な検証環境

検索性能

 DWHシステムで重要視される検索性能からご紹介します。

①汎用DBMS製品との性能比較

 図2は、SSBで提供されている12個のSELECT文(Q1~Q12)※ における実行時間を表したものです。SELECT文ごとに検索対象の列やデータのアクセス範囲が異なっていますが、InfiniDBは、垂直(列指向)&水平(エクステントマップ)パーティションによる効率的なデータ・アクセスで、非常に高速に処理できていることがわかります。

 ※Q1~Q12の詳細およびStar Schema Benchmarkの解説についてはこちらをご参照ください。

 ・「汎用DBMS製品A」(DWH用チューニング機能なし)
 パラメータ・チューニングや索引によるチューニングは実施していますが、全体的に検索性能が低いことがわかります。また、索引による効果が一定しないため、クエリによって実行時間にバラツキがあります。

 ・「汎用DBMS製品B」(DWH用チューニング機能あり)
 パラメータ・チューニングや索引によるチューニングの他、パーティションやパラレルSQLといったDWH用のチューニングも実施してテストしています。汎用DBMSでも、DWH用チューニング機能を使いこなせば、クエリの速度を短縮できていることがわかります。

 ・「InfiniDB」
 「InfiniDB」はデータをロードするだけで高い検索性能を発揮します。本テストも、データをロードしただけの状態でSQLを実行しています。検索条件が異なる複数パターンの処理でも、検索性能は安定しています。

 ・「InfiniDB」(オンキャッシュ)
 キャッシュにデータが読み込まれた状態での検索性能です。「InfiniDB」は、オンキャッシュやディスクI/Oに関係なく、汎用DBMSと比べて安定した性能を発揮していることがわかります。

図2.汎用DBMS製品との性能比較
図2.汎用DBMS製品との性能比較

②物理読み込みデータ・サイズの比較

 図3は、図2のクエリ(Q1)をもとに、「InfiniDB」と「汎用DBMS製品A」で物理読み込みされるデータ・サイズを比較したグラフです。図2の実行時間では、「InfiniDB」の方が10倍程度の高い検索性能を示していました。このクエリ(Q1)では、「汎用DBMS製品A」が80GB程度のデータを読み込まなければならないのに対して、「InfiniDB」はその1/4の20GB程度しか読み込んでいないことがわかります。効率的なデータ・アクセスによるものも大きいですが、列指向はデータ圧縮が効果的に行われるため、そもそもデータ量が少なくなっていることの結果でもあります。

図3.物理読み込みデータ・サイズ
図3.物理読み込みデータ・サイズ

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CPUリソースの利用傾向

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この記事の著者

岸和田 隆(キシワダ タカシ)

株式会社アシスト データベース技術本部 データベース・エバンジェリストアシスト入社後、Oracle Database の研修講師、フィールド・ サポート、新バージョンの検証を経て、2007年 自社ブランド 「DODAI」の準アプライアンス製品の企画・開発、2009年 PostgreSQL、2011年...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

関 俊洋(セキ トシヒロ)

株式会社アシスト データベース技術本部 データベース・エバンジェリストデータベース・システムの構築や運用トラブルの解決といったフィールド・サポート業務を経験し、その後は新製品の検証やソリューションの立ち上げに従事。現在はデータベースの価値や魅力を伝えるための執筆や講演活動を行っている。

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