SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

最新イベントはこちら!

EnterpriseZine Day Special

2024年10月16日(火)オンライン開催

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けの講座「EnterpriseZine Academy」や、すべてのITパーソンに向けた「新エバンジェリスト養成講座」などの講座を企画しています。EnterpriseZine編集部ならではの切り口・企画・講師セレクトで、明日を担うIT人材の育成をミッションに展開しております。

お申し込み受付中!

ステージゲート法による革新的な製品を生み出すイノベーションマネジメント

“ベストプラクティス”に基づく徹底評価-ステージゲート法は進化するプロセス

(第3回)


前回の記事でも触れたように、ステージゲート法は、技術開発・製品開発を「事業」において成功させるためのマネジメントプロセスです。各ゲートにおいては、徹底して「事業における成功の面」から評価します。技術や製品そのものの完成度を評価するものではありません。今回の記事では、プロセスごとに設けられたゲートでは、どのような視点や軸でテーマを評価するのかを議論したいと思います。(連載の記事まとめは、こちら)。

世界のベストプラクティスから得られた評価軸

 ステージゲート法は、1980年代にカナダのマクマスター大学のロバート・クーパー教授とその同僚により開発された方法論ですが、その後、欧米企業を中心に広く採用され今に至っています。この過程で、同教授とその同僚は、企業調査やコンサルティングを通じて、数多くのステージゲート法の採用企業の実態に触れ、ステージゲート法を積極的に進化させてきました。

 その間、同教授の著した『Winning at New Products』も4版数え、その内容も進化してきています。最新の第4版は2011年に出版され、その日本語訳『ステージゲート法 製造業のためのイノベーション・マネジメント』(浪江一公訳・刊行:英治出版)が、昨年日本で出版されました。

 この書籍の中では、図1の評価軸が示されています。ステージゲート法は後にも説明するように、固定的なものではなく、各企業で実態に合った形で設計し、また時間とともに各企業においても進化していくものです。図1の評価軸も一つの事例という位置づけですが、この評価項目(例)は、前述のような過去のプロセスをたどって進化した結果の“ベストプラクティス”として示されています。

 経営コンサルタントの目からは、特別新しい評価項目はないのですが、重要なのは、過去の何千社の30年以上の活動を踏まえてこのような評価項目(繰り返しますが一つの例ではありますが)となっていることです。

表1:ステージゲート法の評価項目(例)   
 
出所:『ステージゲート法 製造業のためのイノベーション・マネジメント』
   ロバート・クーパー著/浪江一公訳(英治出版)  

次のページ
優良企業で採用・進化したステージゲート法-戦略適合性と顧客価値実現

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
ステージゲート法による革新的な製品を生み出すイノベーションマネジメント連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

浪江 一公(ナミエ カズキミ)

ベクター・コンサルティング株式会社 代表取締役社長大手電機メーカー勤務の後、アーサー・D・リトル(ジャパン)(株)、(株)フュージョンアンドイノベーション等を経て、現職。テクノロジーマネジメント、事業戦略、マーケティング戦略の分野で20年以上のコンサルティング経験を持つ。日本工業大学大学院技術経営研究科客員教授(兼任)。北海道大学工学部、米国コーネル大学経営学大学院(MBA)卒【主な著書・訳書】「ステージゲート法 製造業のためのイノベーションマネジメント」(英治出版)(訳...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

EnterpriseZine(エンタープライズジン)
https://enterprisezine.jp/article/detail/4566 2013/03/18 18:28

Job Board

AD

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング