組織と個人の「ビジネスモデル」はどのように違うのか?
マスタークラス以外としては初めての開催となる、原著者による『ビジネスモデルYOU』のワークショップ。今回のワークショップでは、個人のキャリアを可視化・分析し、3つのパーソナルキャンバスを書けるようになることを目的に進められた。
ビジネスモデルキャンバスの講義とワークショップ
パーソナルキャンバスの前提は、組織のビジネスモデルを理解し、記述出来ることである。そのため、まずは、『ビジネスモデル・ジェネレーション』のビジネスモデルキャンバス(組織のビジネスモデル)の講義からワークショップは始まった。
ビジネスモデルを、「営利・非営利関係なく全ての組織が持っているもので、組織が財政的に存続するための論理」と定義した上で、簡単なワークとして、組織のビジネスモデルの作成練習を行った。
ビジネスモデルキャンバスのワークショップでは付箋紙を使ってワークを進めていくのだが、それには理由がある。不景気や人口変動、グローバル化、環境問題などの様々な要因により不安定な状況にあるビジネス環境では、常にビジネスモデルを評価・改善・変更していくことが必要とされる。固定されたビジネスモデルではなく、柔軟に変更や改善を加えていくには、付箋紙が“変更”という点で便利、というわけだ。
ワークショップが進行するなかで、参加者から「キーリソースの詳細な定義とは?」、「“顧客との関係”と“チャネル”の違いとは?」という2つの質問が出た。
これらの質問にクラーク氏は、下記のように説明した。
- キーリソースとは、「システムやブランド等と言った、金銭では売買できないもの」
- “顧客との関係”と“チャネル”の違いは、「前者が顧客とHOW(どのように)の関係にある要素、後者がWHERE(どこで)の関係にある要素」