個人情報、パーソナルデータ、プライバシーの関係とは
本連載では、「個人情報」、「パーソナルデータ(個人に関する情報)」、「プライバシー」の3つを、明確に区別して用いるため、最初にその定義と相互の関係を整理する。
「個人情報」は、個人情報保護法で定義されているとおり、「生存する個人に関する情報であって、当該情報に含まれる、氏名、生年月日、その他の記述などにより特定の個人を識別することができるもの(他の情報と容易に照合することができ、それにより特定の個人を識別することができることとなるものを含む。)」である。
「パーソナルデータ(個人に関する情報)」は、一人ひとりの個人に関連する情報の、最も広い集合を意味する用語として用いる。この中には個人情報も含まれる。ビッグデータ活用の観点からは、ウェブの検索・閲覧履歴や購買履歴、カーナビの位置情報などが主なパーソナルデータとして引用されることが多い。
「プライバシー」は、法令上の定義はないが、一般的に、個人や家庭内の私事・私生活、または個人の秘密のことを指すものと理解されている。すなわちプライバシーは、パーソナルデータのうち、一部の私事・私生活に関する情報が該当するが、「個人情報」とは1:1に対応する関係にはない(図1)。