前回は、仮説検証型のビジネスプランニング手法「仮説指向計画法(Discovery-Driven Planning)」をご紹介しました。計画・実行開始時点で、成功に必要な条件・失敗に至る条件を仮説として洗い出し、事業の成功まで仮説検証を行いながら進めて行く、という方法論でした。しかし、組織では、一般的に企画者と意思決定者が異なるため、必然的に意思決定の問題が生じます。また、毎回個別対応をするのではなく、意思決定のプロセスを整備したいものです。そこで、今回から、組織の意思決定の質を高める「戦略意思決定手法(Strategic Decision Management)」を3回にわたってご紹介します。今回は、複雑であいまいな考えを、組織的に共有できるようにする手法について解説します。今までの連載はこちら。
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小川 康(オガワ ヤスシ)
インテグラート株式会社代表取締役社長東京海上火災保険に勤務後、ペンシルバニア大学ウォートンスクールのイアン・マクミラン教授の研究センターに2年間勤務し、不確実な時代のビジネスプランニングを学ぶ。ブーズ・アンド・カンパニーを経て現職。インテグラートは、研究開発投資や新規事業投資、M&A等の戦略投資の計画立案と意思決定を支援するビジネスプランのシミュレーションソフトを開発・販売し、関連するコンサルティング・研修を提供している。著書に『...
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