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東京五輪でMedia Servicesが有用な媒体に-成長するビデオストリーミングサービスの最新事情

使いやすくその上でセキュアな仕組みが必要

――ここ最近力を入れているところはありますか?

 マイクロソフトとしては、今後も中核となるグローバル企業のニーズにフォーカスしてさらなるサービス拡充をしていきます。顧客の多くはすべて揃ったソリューションで、カスタマイズや開発をしなくてもすぐに使えるものを求める傾向があります。それを使って、映像コンテンツの共有を簡単に行いたいのです。

 そう言ってしまうとYouTubeのようなサービスを思い浮かべるかもしれません。しかし、YouTubeはパブリックなサービスであり、コンテンツを一般公開しなければなりません。放送局や企業などはもっとセキュアに共有できる仕組みが欲しいのです。我々はコメントをつけコミュニケーションが簡単にできるといったYouTubeの使い勝手の良さと、セキュアな共有の仕組みを両立させていきます。Microsoft Streamはまさにそういったニーズに応えるものでもあります。

 Azureは、コンピューティングやストレージのリソースの提供から始まり、今はより高度なアプリケーションを開発などせずに使えます。さらにそこで、インテリジェンスと高度なサービスを提供できるのが強みです。Azure Media Servicesも方向性は同じです。

――最近の興味深い事例を紹介してください。

 世界中に多くの事例があります。日本では、TSUTAYAでのTVサービス、ビデオストリーミングビジネスへのシフトのお手伝いをしています。今後は4Kコンテンツの提供も重要になり、その際にコンテンツをどう活用していけばいいかのところでは、メディア分析の面からサポートしています。また北海道大学は、研究の中で「スピーチ to テキスト」の技術を活用しています。これもかなりユニークなものです。他にも楽天では、楽天イーグルスの試合のライブストリーミングでMedia Servicesを使っています。

 海外では、面白いところとして石油開発企業の事例があります。採掘現場で毎日映像を撮影し、現場作業の最適化に映像データを使っているのです。ハイクラスのホテルチェーンなどに、スタッフのトレーニングを提供しているロブスターインクでは、スタッフのトレーニングに映像コンテンツを活用しています。トレーニングの映像を世界中のホテルにMedia Servicesを使って提供しているのです。このようにエンターテイメントの世界以外でも、映像コンテンツを活用する事例が増えています。

2020年の東京五輪はMedia Serviceのビジネスで大きな期待

――ビデオストリーミングのビジネスにおいて、日本市場への期待は?

 マイクロソフトとしては、日本の顧客ベースをさらに広げたいと考えています。Azureのデータセンターは日本に2カ所あり、これはマイクロソフトが日本を成長市場だと見込んでいるからです。日本でも政府や教育機関、小売りや銀行など幅広い企業が利用してくれる可能性があるでしょう。

 また、2020年に開催される東京五輪も楽しみです。このイベントの映像コンテンツの配信を、マイクロソフトの技術でサポートできればと考えています。2020年には4K以上の高い品質のコンテンツが中心になるはずなので、それにも対応していきたいです。五輪は日本の視聴者だけでなく、世界中からインターネットを通じ映像を観ることになります。その際には放送局だけでなく広告を出すような企業にとっても、Media Servicesが有用な媒体になると考えています。

【注目資料】『マイクロソフトのDevOpsソリューションのTotal Economic Impact』

業務やビジネスにおいて、デジタル変革が大きな潮流となるなか、開発と運用が連携してリリースサイクルを速めるDevOpsは、デジタル変革において不可欠なアプローチとなっています。米Forresterは、Total Economic Impact (TEI) 調査を実施し、 組織がマイクロソフトのDevOpsソリューションを導入することで実現される潜在的投資利益率 (ROI) を調査しました。

この調査の目的は、マイクロソフトのDevOpsソリューションを組織で導入することによる潜在的な財務的影響の評価の概要を示すことです。本資料『マイクロソフトのDevOpsソリューションのTotal Economic Impact』(全28頁、無料PDF)は、マイクロソフトのDevOpsソリューションの実装に伴うベネフィット、コスト、リスクに関してDevOpsソリューションを導入した8つの組織に聞き取り調査を行ったレポート資料です。ぜひ本資料をご一読いただき、DevOps導入の参考資料としてお役立てください。  

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この記事の著者

谷川 耕一(タニカワ コウイチ)

EnterpriseZine/DB Online チーフキュレーターかつてAI、エキスパートシステムが流行っていたころに、開発エンジニアとしてIT業界に。その後UNIXの専門雑誌の編集者を経て、外資系ソフトウェアベンダーの製品マーケティング、広告、広報などの業務を経験。現在はフリーランスのITジャーナリスト...

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