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名コーチは鬼コーチ?!後輩や新人の育成、育成制度に奔走―アシスト 栗原章二さん

 今回登場するのは、アシストのサポートセンターの名コーチこと栗原章二さん。「鬼(?)コーチ」の異名をとる栗原さん、サポート業務ノウハウをドキュメント化し、サポートデビュー検定を策定するなど、後輩たちの育成に熱心だ。

佐瀬さんの後輩、佐藤さんの同期、大野さんの先輩

栗原章二さん
栗原章二さん

 典型的な理系でロジカル思考タイプだ。学生時代の専攻に数学科を選んだ理由を聞くと「数学は絶対的な答えがあるから」と話す。国語や美術のように自分で好きなように自由に回答するとか、誰が答えても正解が1つになるものではない課題は苦手なのかもしれない。そういう意味ではトラブルシューティングは「より正しい対処」へと収束していくので、栗原さんには向いているのかもしれない。

 学生時代からさかのぼってみよう。栗原さんが就職活動でアシストにコンタクトをとると、「佐瀬理論」の佐瀬さんが先輩代表として登場した。佐瀬さんは会社近くの喫茶店で当時学生だった栗原さんを前に3時間ほど熱く語ったそうだ。その時のことを栗原さんは「まだアシストに就職先を決めていない学生にこんなに熱心に接してくれるなんてと思いました」と述懐する。

 佐瀬さんは「10年後にアシストがどうなっているかは分からない。しかしこの先10年は確実に成長する企業だ」と栗原さんに語ったそうだ。IT業界は技術の移り変わりが激しいことを考えると、佐瀬さんの話は正確かつ誠実だ。強いて補足しておくと、今はHadoopやiPhoneが登場してからおよそ10年だ。これらは10年前にはまだ存在していなかったと考えると、IT業界で10年後を予測するのはとても難しいことが実感できるはず。

参考記事:顧客の現場のバイブル「佐瀬理論」とは―アシスト 佐瀬力さん

 最終的には栗原さんは就職先にアシストを選んだ。希望する配属先は基本的には営業か技術の2択なので「技術」で申請したところ、配属はサポート部のオラクル担当を言い渡された。

 栗原さんの同期はアシスト社内全体では40人、うちサポートは7人、オラクル担当は3人。この3人のうち1人が以前このコーナーに登場した佐藤あゆみさんだ。佐藤さんは業務で抱えるストレスを「同期がドライかつ冷静に聞いてくれる」と話していたが、まさにその聞き役が今回の栗原さんというわけだ。

参考記事:「“人に喜んでもらいたい”を具現化する」-アシスト 佐藤あゆみさん

 サポートなので2年目には夜勤も経験した。サポート時代のことを尋ねると、栗原さんは「8キロ太ってしまいました」と言う。これは体調を崩したわけのではなく、学生時代に比べると「食事のタイミングが不規則になったため」。健康診断でも問題はなかったそうだ。夜勤では顧客対応の実践を積む場になったという。

 夜勤では障害の連絡は受けるものの、栗原さんに言わせれば「障害の序章」。夜勤では夜間バッチや夜間の保守などを経た後の不具合が交代直前の早朝に寄せられるため、この段階では障害の予兆や初期段階であることが多い。その場合、本格的に障害対応するのは通常勤務のメンバーだ。夜勤メンバーは障害を引き継ぎ、「どうなるのかな」と心配しながら早朝の電車に乗り帰路に就くのだそうだ。

 前に登場したアシストサポートの大野さんは栗原さんの1年後輩にあたる。大野さんが初めて夜勤に就いたとき、先輩として一緒に過ごしたのが栗原さんだ。まだサポート実務に慣れていない大野さんは栗原さんの顧客対応を見て「1年でこんなにできるようになるのか」と衝撃をうけていたという。新人同様の若手にとって、1年の経験の差は大きい。サポートデビューしたばかりの大野さんにとって栗原さんは「乗り越えたい壁」となった。栗原さんは大野さんからの視線を背中に感じながら、黙々と自分のスキルを高めていった。これぞ切磋琢磨する師弟関係。

参考記事:顧客視点に立てば、「コンタクトが少ないサポートでありたい」 ―アシスト 大野高志さん

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サポートデビュー検定の名コーチとして新人を鍛え上げる

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この記事の著者

加山 恵美(カヤマ エミ)

EnterpriseZine/Security Online キュレーターフリーランスライター。茨城大学理学部卒。金融機関のシステム子会社でシステムエンジニアを経験した後にIT系のライターとして独立。エンジニア視点で記事を提供していきたい。EnterpriseZine/DB Online の取材・記事も担当しています。Webサイト:https://emiekayama.net

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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