SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

  • ニュース
  • 新着記事一覧
  • Security Online
  • DB Online
  • イベント

    【開催予定】EnterpriseZine Day 2025 Summer
    2025年6月20日(金)オンライン開催

    • SaaS ERP最前線──適者生存の市場を勝ち抜く企業はどこに

      SaaS ERP最前線──適者生存の市場を勝ち抜く企業はどこに

    • IT部門から“組織変革”を~気鋭のトップランナーを訪ねる~

      IT部門から“組織変革”を~気鋭のトップランナーを訪ねる~

    • 酒井真弓の『Enterprise IT Women』訪問記

      酒井真弓の『Enterprise IT Women』訪問記

  • ブログ

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

最新イベントはこちら!

【開催予定】EnterpriseZine Day 2025 Summer

2025年6月20日(金)オンライン開催

EnterpriseZine(エンタープライズジン)

EnterpriseZine編集部が最旬ITトピックの深層に迫る。ここでしか読めない、エンタープライズITの最新トピックをお届けします。

『EnterpriseZine Press』

2024年秋号(EnterpriseZine Press 2024 Autumn)特集「生成AI時代に考える“真のDX人材育成”──『スキル策定』『実践』2つの観点で紐解く」

Operation Online Press

インフラや運用に固執していては何も始まらない――DX実現に向けてIT部門がやるべきことは?


真のハイブリッドクラウドの実現に向けてIT部門は何をすべきか

 プライベートクラウド、SDIときて、次のトレンドにはハイブリッドクラウドがある。企業の投資をITシステムの形態別に見ると、従来のメインフレーム、クライアントサーバー、ホスティングは減少傾向にあり、プライベートクラウドやパブリッククラウドが急速に伸びている。現実的には1社で複数のクラウドを併用していくことになると見られる。つまりハイブリッドクラウドだ。  

 IDCは「2019年にはクラウドを利用する企業の75%以上がハイブリッドクラウド戦略を策定する」と予想している。これは中期または長期でハイブリッドクラウドをどのように使っていくか計画を立てるということ。  

 オンプレミスのシステムとクラウドサービスの両方を運用していたとしても、適材適所で個別に運用しているだけでは「ハイブリッドクラウドとはいえません」と入谷氏は指摘する。「本当のハイブリッドクラウドとは、異なるIT環境にある複数のプロセスやデータを連携し、統合的に運用管理を行っていくこと」。これはデジタルトランスフォーメーションの実現にも欠かせない。  

 加えて入谷氏は「ハイブリッドクラウドではオープンスタンダードであるOSSやAPIを通じ社内だけではなく社外とも連携し、パートナーや顧客と協業して新たなビジネスを創出することができます」と述べ、社外との連携についても強調した。  

 ハイブリッドクラウド実現までのロードマップは以下の通り。準備と試行を経て、おおよそ3~5年かけて稼働へと導くのが一般的だ。

図:ハイブリッドクラウドのロードマップ 出所:IDC Japan

 なかでもハイブリッドクラウド実現に伴いIT部門が取り組むべきこととして、入谷氏は5つのポイントを挙げた。

  • ワークロード中心型プロセスの導入
  • 統合的でオープン標準を用いた運用管理ツールの導入計画
  • レガシーツールからの長期的な移行計画
  • スキル、役割、ワークフローのアップデート
  • IT部門とビジネス部門のガバナンスの調整  

 最後に入谷氏はこれからのITインフラチームに向けていくつか心得をアドバイスした。まず「インフラや運用に固執していては何も始まらない」と指摘。アプリやビジネスにも目を向けることで新しい知見や発見が生まれるので、視野を広く持つことを促した。そして「今は新しいテクノロジーを最小限のリスクで試行できます。事例探しをするなら、自ら試して自社ビジネスとの適性を見極めたほうがいいです」と言う。まずは試してみよということだ。  

 運用に関しては「IT部門だけでITの全てを運用しようとしないこと」。抱え込まず、ビジネス部門に任せられるところは任せてしまうのがいい。クラウドのセルフサービス管理ポータルなどその最たるものと言えるだろう。管理者を介することなく、リソースを申請して利用可能にできるようになれば管理者の手間が減らせるだけではなく「ビジネス部門のITコストに対する意識を高めることができます」と入谷氏は言う。  

 そうしたハイブリッドクラウドを実現していくなかで「組織や場所を越えてコラボレーションしていくことが重要です」と入谷氏。ITインフラがハイブリッドになれば、人や組織もハイブリッド化し交流が進む。これからのデジタルトランスフォーメーション時代に向けて、自分の役割を限定せず柔軟なマインドを持つことも重要になりそうだ。

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
Operation Online Press連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

加山 恵美(カヤマ エミ)

EnterpriseZine/Security Online キュレーターフリーランスライター。茨城大学理学部卒。金融機関のシステム子会社でシステムエンジニアを経験した後にIT系のライターとして独立。エンジニア視点で記事を提供していきたい。EnterpriseZine/DB Online の取材・記事も担当しています。Webサイト:https://emiekayama.net

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

EnterpriseZine(エンタープライズジン)
https://enterprisezine.jp/article/detail/9143 2018/02/06 12:01

Job Board

AD

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング