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人材不足、属人的作業に依存する日本の製造業の危機をMR技術で救う――HoloLensとAIの組み合わせで製造現場の課題解決

HoloLensの「AIとの親和性」「開発生産性の高さ」を評価

 HoloLens以外にも複数のVR、MR製品が存在する中、なぜKPMGコンサルティングはHoloLensを選んだのか。その最大の理由として、同社 ディレクターの山本直人氏は「AIとの親和性の高さ」を挙げる。

KPMGコンサルティング ディレクター 山本直人氏
KPMGコンサルティング ディレクター 山本直人氏

 「HoloLens自体がWindows 10デバイスであるため、Visual Studioを使ってUWP(ユニバーサルWindowsプラットフォーム)アプリケーションとして開発でき、早期にプロトタイプを実装してお客様に提供できると考えました。また、Microsoft Azure上のMicrosoft Cognitive Servicesのようなクラウド型AIと簡易に連携することができ、成果を素早くお客様に提示できることも魅力です。HoloLensを含めたマイクロソフト製品群は、Windowsプラットフォームとしての一貫性がありますから、お客様のIT環境との親和性も高く、様々な検証作業が必要となる先端的な技術の導入時であっても、迅速に実装・展開できるメリットがあります」

 なお、当初はMR以外にもVR型の製品の導入も検討したものの、「VRでは没入感が強すぎて酔ってしまい、製造現場で長期間装着するには向かない」との判断に至ったという。また、HoloLensの視界上に表示するメニューやウィンドウなどのホログラムを3D表示させるために、Visual StudioとUnityを連携させて開発を行ったが、「お客様の課題、要件によっては必ずしも3Dである必要はない。要件によってはUWPアプリケーションとして開発することも可能であり、その場合はWindowsアプリケーションの開発手法をそのまま活用することができます」(山本氏)という。

 なお、HoloLensの背後で動作するAIの技術は、もともとKPMGコンサルティングが得意とする領域だが、こちらに関しても短期間で実装できるよう、さまざまな工夫を凝らしているという。同社 マネジャー ヒョン バロ氏によれば、特にAIの学習プロセスにあたってはユニークな手法を取り入れているという。

 KPMGコンサルティング マネジャー ヒョン バロ氏
KPMGコンサルティング マネジャー ヒョン バロ氏

 「従来であれば部品の写真を製造現場で撮影し、それを使ってAIに学習させるのですが、部品の数が膨大なため多くの手間や時間がかかってしまいます。そこで今回は、部品の設計工程で作成された3D CADのデータを基にAIの学習を行いました。こうした方法を採ったことで、従来に比べ短い期間でAIの学習を済ませることができました」

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「HoloLens+AI」のさらなる可能性を模索

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この記事の著者

吉村 哲樹(ヨシムラ テツキ)

早稲田大学政治経済学部卒業後、メーカー系システムインテグレーターにてソフトウェア開発に従事。その後、外資系ソフトウェアベンダーでコンサルタント、IT系Webメディアで編集者を務めた後、現在はフリーライターとして活動中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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