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デジタルトランスフォーメーションに向けて マルチクラウドでも一貫性あるIT運用を実現するには

edited by DB Online   2019/09/17 11:00

マルチクラウド化でITを再編成し、大幅なコスト削減を実現

 実際にDXを実現した事例を見ていこう。1つめはオーストラリアの西にあるクインアーナ市。かつては組織内でバラバラにクラウドが導入され、それぞれのリソースやデータをコントロールすることができず非効率だった。そこにData#3社とデルテクノロジーズがマルチクラウドと統合的なITインフラを導入したところ、年間で30万米ドルのコスト削減と一元的なデータ運用を実現したという。

 もう1つはインド政府が進める行政サービスのクラウド化だ。インド政府は離散したクラウドコンピューティング環境に共通のガイドラインを設け、eコマースやモバイル接続を推奨するなどして、支出の最適化を進めている。なお当プロジェクトのクラウドの名前は「メガラージ」。ヒンディー語で「クラウドの神」を意味するのだとか。インド政府ではIT再構築でインフラの統合が急速に進んでいるところだ。

 これまで述べてきたように、組織がDXを実現するため、またアプリケーションがクラウドネイティブへと変換するためには運用モデルもトランスフォーメーションしていく必要がある。

 具体的にすべきこととして、Zwolenski氏は要点を3つ挙げた。1つ目はアプリケーションのリファクタリング戦略を練るということ。2つ目はIaaS/PaaS/CaaS(Container as a Service)のためのアーキテクチャを定義すること。「今後どのような形でITサービスを提供するか、クラウドの経済性を考え、プライベートクラウドと運用が統合されていることが重要となります」とZwolenski氏は言う。

 3つ目は新たな着陸ゾーン(移行先)に向かって人とプロセスをシフトすること。人材不足のなか、多くの人材を必要とするインフラでは立ちゆかなくなる。Zwolenski氏は「企業は自動化や統合化が進んだインフラを考え、エンジニアは特定の技術分野だけではなく全体を理解できるようにすることが大事です」とアドバイスする。



著者プロフィール

  • 加山 恵美(カヤマ エミ)

    EnterpriseZine/Security Online キュレーター フリーランスライター。茨城大学理学部卒。金融機関のシステム子会社でシステムエンジニアを経験した後にIT系のライターとして独立。エンジニア視点で記事を提供していきたい。EnterpriseZine/DB Online の取材・記事も担当しています。 Webサイト:http://emiekayama.net

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