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Auth0の新カントリーマネージャー大須賀氏が見据える展望とは

カントリーマネージャーに就任した理由を明かす

 Auth0は本年3月に日本における新たなカントリーマネージャーとして、大須賀利一氏の就任を発表した。日本においてグーグルのエンタープライズ事業を13年間にわたり率いてきた同氏が、なぜAuth0のカントリーマネージャーに就任したのか。そして、今後の市場拡大を狙うための展望とは何かを訊いた。

新カントリーマネージャーに就任した大須賀氏

 認証ソリューションを提供するAuth0は、本年3月に日本の新カントリーマネージャーとして大須賀利一氏の就任を発表している。同氏は、サン・マイクロシステムズを経てグーグルに入社、エンタープライズ事業における日本第一号社員として約13年間にわたって事業をリードしてきた。その後、ベンチャー企業の顧問を務めたり、バケーションホーム事業で起業したりと多様な活動を経て、Auth0へ参画することになったという。

 今回の就任の動機として大須賀氏は、「ミッションに共感したという点が1番大きな理由です。多くのIT企業は、“技術で世界を変える”といったビジョンを掲げていますが、Auth0では“世界中のアイデンティティを守ることで、イノベーターがイノベーションを起こせるようにすること”にフォーカスを当てており、そこに魅力を感じました」と述べる。

 特に、コロナ禍によってデジタルシフトが加速していく中で、デジタルアイデンティティの位置づけも変化していることを感じていたという。デジタルを舞台としたビジネスではデジタルアイデンティティが顧客そのものであり、それをどのように保持するのかが企業価値につながっていく。そのような重要な部分を担うサービスとしての面白さがあると大須賀氏は説明する。

Auth0 カントリーマネージャー 大須賀利一氏
Auth0 カントリーマネージャー 大須賀利一氏

 また、日本においても多くの企業がID認証などを導入している中で、従業員向けID管理と“顧客ID管理”の違いを改めて再認識するときがきているという。たとえば従業員向けのID管理では、社員がユーザーであり、企業の情報資産を守るために認証の仕組みとなっていた。そのため、二要素認証や多要素認証、ハードウェアトークンが導入されることが多かったが、顧客ID管理という観点でのユーザーはコンシューマーになる。したがって、UXを考慮した設計を行わなければサービスやアプリの利用をやめたり、登録すらしてくれなかったりという問題が発生してしまう。

 つまり、顧客ID管理においては、セキュリティ強化のためにUXを犠牲にするという選択が通じなくなっているのだ。これにより多くの企業は、価値や利益創出のための投資として顧客ID管理を捉える必要があるという。実際に、顧客IDの情報を活用することでサービスの差別化にもつなげることができるなど、顧客ID管理の必要性は増していくと大須賀氏は説明した。

 では、ID管理のソリューションを提供するAuth0では、どのように日本市場を拡大していくのか。まずは、その現状から話を訊いた。

 大須賀氏は、「今年は、本格的な導入・運用フェーズにはいるプロジェクトが多くあります。また、デジタル化のニーズが増している中で、顧客ID管理のニーズの高まりも感じられます」と所感を述べる。特に、需要が増えている段階にあたるため、それに応えられるだけの体制の強化を図っていきたいとし、日本でも専門知識をもった人材を増やしサポート体制を拡充したいという。

 さらに、パートナーシップの拡大も図りたいと大須賀氏は述べる。日夜新たな脅威に晒されている状況下において、従来のベンダーとカスタマーという関係性では、より良いセキュリティを構築することが難しいという。そのため、利用側と提供側の双方による強固なパートナーシップを構築していきたいとした。

 特に、セキュリティという広範な領域でみたときに自社だけでカバーできる範囲が限られているため、業界全体としてソリューションを提供するということも視野に入れる必要があるとし、Auth0としても協力していきたいという。大須賀氏は「セキュリティリスクを小さくするという観点では、システムにおいて人的関与を最小化することも大切だと考えています。こうした考え方に最適なソリューションやパートナーがいれば、協業・協調していきたいと思います」と主張する。

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Auth0が支持される理由とは

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この記事の著者

岡本 拓也(編集部)(オカモト タクヤ)

1993年福岡県生まれ。京都外国語大学イタリア語学科卒業。ニュースサイトの編集、システム開発、ライターなどを経験し、2020年株式会社翔泳社に入社。ITリーダー向け専門メディア『EnterpriseZine』の編集・企画・運営に携わる。2023年4月、EnterpriseZine編集長就任。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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