Total Enterprise VirtualizationとSANmelody
インフラの仮想化は、リソースの有効活用というメリットだけでは無く、運用・管理の改善というメリットが大きい事、そしてそのためにインフラの一部ではなく、全体を仮想化することが最も理想的なインフラ仮想化の姿であるという事は1、2回記事で述べてきた。
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データコア・ソフトウェアでは、インフラ全体を仮想化するモデルを「Total Enterprise Virtualization(以下TEV)」と呼んでいる。TEVのポイントは、IAサーバという汎用ハードウェア上で、ソフトウェアを使いインフラ全体を仮想化する事である。
実はストレージのさまざまな機能の一部をソフトウェアで行う製品はいくつも存在している。例えば、iSCSIのターゲットや、レプリケーションのソフトなどである。だが、ストレージコントローラ自体の機能をソフトウェアで提供する製品は非常に少ない。
データコア・ソフトウェアの「SANmelody」(評価版ダウンロードはこちらから⇒http://japan.datacore.com/products/prod_SANmel_trynow_form.asp)
はブロックレベルのストレージ仮想化機能を持ち、さらにストレージコントローラと同様の機能を提供する数少ないソフトウェアである。
1998年に設立されたデータコア・ソフトウェアは、早くからストレージ仮想化ソフトウェア「SANsymphony」を製品化してきた。例えば、ストレージのリソース管理で注目を浴びているシン・プロビジョニング機能は、「SANsymphony」には2001年から実装されている。
「SANmelody」は、多くの実績を重ねながら成熟を重ねてきた「SANsymphony」のアーキテクチャがベースとなって完成した製品である。現在では、3TBから60TBとさまざまなストレージ規模にあわせてパッケージされ、「価格と機能のバランスが取れたストレージ仮想化ソフトウェア」として多くの仮想サーバ製品と組み合わせて利用されている。選ばれる理由の1つとして、「各ライセンス間のアップグレードが可能」という特徴がある。この特長は、データの増加やシステムの拡大にあわせて最小のコストで仮想ストレージシステムの運用を可能にする。
現在「SANmelody」は、多くの仮想サーバと組み合わせて利用され、TEVの仮想化モデルを実現している。