SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

最新イベントはこちら!

EnterpriseZine Special Webinar powered by HENNGE

2025年3月25日(火) オンライン開催

Security Online Day 2025 春の陣

2025年3月18日(火)オンライン開催

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けの講座「EnterpriseZine Academy」や、すべてのITパーソンに向けた「新エバンジェリスト養成講座」などの講座を企画しています。EnterpriseZine編集部ならではの切り口・企画・講師セレクトで、明日を担うIT人材の育成をミッションに展開しております。

お申し込み受付中!

EnterpriseZine(エンタープライズジン)

EnterpriseZine編集部が最旬ITトピックの深層に迫る。ここでしか読めない、エンタープライズITの最新トピックをお届けします。

『EnterpriseZine Press』

2024年秋号(EnterpriseZine Press 2024 Autumn)特集「生成AI時代に考える“真のDX人材育成”──『スキル策定』『実践』2つの観点で紐解く」

EnterpriseZineニュース

日本企業のシステム運用自動化はグローバルと比較し遅れ、運用予算の気運高まる──PagerDuty調査

 2025年3月14日、PagerDutyは、AIと自動化がビジネスに与える影響を示す「2025年版システム運用の現状に関する調査結果」を発表した。

 同調査は、北米、欧州、中東・アフリカ(EMEA)、アジア太平洋および日本(APJ)の年間収益5億USドル(約740億円)以上の企業に所属する1,100以上のIT運用リーダーを対象に実施。調査結果は以下のとおり。

日本企業のシステム運用の現状

 過去12ヵ月で、約66%の日本企業がシステム運用の成熟度を向上させ、約67%が運用のレジリエンスを強化していると明らかになったという。しかし、グローバルでは約73%が「システム障害発生時に耐えうる体制が整っている」と回答したのに対し、日本企業は約58%にとどまり、運用面での不安が依然として残っているとのことだ。

 障害発生時の対応には、システム運用の自動化が鍵を握ると同社は述べる。しかし、「首尾一貫したIT自動化戦略がある」と回答した日本企業は約60%にとどまり、グローバル(約73%)との差が見られたという。また、12ヵ月前と比べて自動化を効果的に活用できている企業は、日本では約64%、グローバルで約74%という結果になった。

クリックすると拡大します

 「信頼できるデジタル顧客体験(社内外のユーザーに対して)を提供している」と回答した日本企業は約61%、「自動化を推進し、より多くのリソースを開発側にシフトすることで、新サービスなどの市場投入のスピードを改善した」と回答した日本企業は約60%と、グローバルと比較して遅れを取っていることが示唆されたという。

 こうしたギャップを埋めるため、日本企業の約71%が2025年のIT運用予算を前年比で増加させると回答。特に「プロセス・ワークフローの自動化(約68%)」が最も投資額を増やす分野として挙げられ、日本企業がシステム運用の自動化の遅れを認識していることが明確となったとしている。次いで、「生成AI(約67%)」「AIエージェント(約66%)」とAI技術に対しても投資意欲が高いことがわかった。

クリックすると拡大します

 また、AI活用の優先分野として「顧客サービスの自動化/パーソナライゼーション(約55%)」「プロセス・ワークフローの自動化(約53%)」「DevOpsの自動化(約45%)」がトップ3として挙げられ、日本企業はより高度な自動化による運用効率の向上を目指していることが示されたとのことだ。

クリックすると拡大します

 日本企業が自動化の拡大を阻む最大の障壁として、「自動化に関するデータセキュリティ上の懸念(約38%)」が挙げられたという。これは、自動化のプログラム自体に入りうるセキュリティ脆弱性や自動化プログラムの誤処理によるリスクを懸念していることが考えられるとのことだ。次いで「自動化の推進に必要なスキルのトレーニングや、自動化を推進できる人材の採用(約34%)」となり、セキュリティ強化と人材確保が自動化推進の鍵を握ることが示されたという。

クリックすると拡大します

システム運用におけるAI活用の現状と課題

 同調査で、多くの企業でAIの成熟度が進み、AIをより効果的に活用していることが明らかになったと同社は述べる。

 日本企業の約65%はAI成熟度を「最適化」または「革新」と評価し、12ヵ月前と比べて約70%が「AIをより効果的に活用できている」と回答。特に、「データから得られるインサイトの質の向上(約45%)」「業務効率の向上(約43%)」「社員がより付加価値の高い仕事へ集中できる(約38%)」などの生成AI導入によるメリットを実感しているとのことだ。実際に戦略的にAI導入が開始され、費用対効果が出始めている企業もあり、AI技術の重要性が高まっているという。

クリックすると拡大します

 一方で、日本企業によるAIの展望について懸念される点も明らかに。「デジタル運用においてAI活用のユースケースを確立している」と評価した日本企業は約59%にとどまり、グローバル(約75%)との乖離が見られたという。

 また、2024年以降、AI技術を進めたAIエージェント技術が急速に台頭。同調査によると、日本企業の約90%が「AIエージェントは今後のIT運用において中核または補助的役割を果たす」との見解を示し、グローバル(約88%)を上回る期待感が見られたとのことだ。

クリックすると拡大します

【関連記事】
企業幹部88%が「2025年までに新たな重大システム障害が発生する」と予想──PagerDuty調査
PagerDuty、AWSとの提携による新機能を発表 インシデント管理への生成AI導入・自動化を支援
PagerDuty、インシデントの未然防止や修復効率を向上などOperations Cloudを強化

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
関連リンク
この記事の著者

EnterpriseZine編集部(エンタープライズジン ヘンシュウブ)

「EnterpriseZine」(エンタープライズジン)は、翔泳社が運営する企業のIT活用とビジネス成長を支援するITリーダー向け専門メディアです。データテクノロジー/情報セキュリティの最新動向を中心に、企業ITに関する多様な情報をお届けしています。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

EnterpriseZine(エンタープライズジン)
https://enterprisezine.jp/news/detail/21617 2025/03/14 13:00

Job Board

AD

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング