実績と先進性を備えたクラウドサービス
NTTコミュニケーションズがBizCITYブランドでサービスを開始したのは2008年7月。その頃は、クラウドという言葉は世の中に普及していなかった。通信インフラを提供するプロバイダーとして、いち早く「離れたところからICT を便利に利用できる環境を顧客に提供する」という同社の方針からBizCITYはスタートした。
BizCITYには、クラウド上のメールやストレージ、SaaS 型のCRMやSFA、セキュリティ管理など多くのサービスがあり、これらを顧客ニーズにより適宜組み合わせて提供している。当然ながら、これらサービスは同社の提供する高性能かつセキュアな通信インフラの上にある。現状、安価であることを売りにするクラウドサービスが注目を浴びる傾向があるが、企業がビジネスで利用する場合、安価なだけでなく、堅牢で信頼性の高いサービスでなければならない。「BizCITYは、まさに『ビジネス利用』という目的にかなったサービス」だと説明するのは、NTTコミュニケーションズ 経営企画部 サービス戦略担当 担当課長の成田大助氏だ。
成田氏は、今後の方向性として、「企業の海外進出が進む中、グローバルに展開できるクラウドであることが重要です。また、すでに所有しているオンプレミスの設備を有効活用しながら、プライベートクラウドやパブリッククラウドと組み合わせて利用するハイブリッド型が進むと考えられます。パブリッククラウドのサービスの利用も1 つの企業のものだけではなく、様々なサービスを連携することが必要になります」と語る。その際には、それぞれのシステムをスムースに連携することはもちろん、セキュアに接続する必要があると指摘する。
NTTコミュニケーションズが提供するクラウドホスティングサービスのBizホスティングには、プライベートクラウド型のエンタープライズ、グローバル、パブリッククラウド型のベーシックという3つのサービスがある。パブリック型のベーシックは主に中堅、中小企業向きで月額数千円からと安価に利用できる。プライベート型のエンタープライズは国内大手企業が中心であり、グローバルは海外のデータセンターを利用するサービスで海外展開企業に最適だ。(次ページへ続く)