すでに企業にはデータが大量に、それを活用する知恵比べが必要だ
J-SOX法の施行もあり、活用するしないに関わらず、企業にはさまざまなデータが蓄積されている現場がある。むろん、溜めているだけではそこから何も生まれない。しかし、なんらかの方法により、データを活用できれば、そこから新たなビジネスの芽を発見できるかもしれない。「海外においては、すでに莫大にあるさまざまなログの中から、タイムリーにおかしなものを発見し、それに迅速に対処する事例も出ています」と草薙氏。また、製造業などにおいては、製造ラインの各種システムからもさまざまなログデータが蓄積されている。「じつは、こういった中にこそ、ビジネスのチャンスやコスト削減のヒントが埋もれているのではないか」とも指摘する。
情報活用する際、HadoopがいいのかRDBMSがいいのかという時代はすでに終わった。双方を使い分け、さらに融合させて活用するという、次なるステップに入っている。IT部門にとってはどの方法をどう活用し、迅速に情報活用できるかは、知恵比べのようなものだ。この知恵比べに勝つことができれば、ビジネスもおのずと拡大することになるだろう。

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谷川 耕一(タニカワ コウイチ)
EnterpriseZine/DB Online チーフキュレーターかつてAI、エキスパートシステムが流行っていたころに、開発エンジニアとしてIT業界に。その後UNIXの専門雑誌の編集者を経て、外資系ソフトウェアベンダーの製品マーケティング、広告、広報などの業務を経験。現在はフリーランスのITジャーナリスト...
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