ソフトの戦略を、ハードでも
今回来日したのは、オラクル・コーポレーション システムズ担当エグゼクティブ・バイスプレジデントのジョン・ファウラー氏。
オラクルがサンを買収する以前は、サンに14年以上にわたって勤務。この間、サンのシステム担当エグゼクティブ・バイスプレジデント、サンのソフトウェア事業の最高技術責任者(CTO)、Solaris、Linux、サンのx64システム・グループ担当エグゼクティブ・バイスプレジデントなどの役職を歴任。買収後も、SPARC、そしてx64ベース・サーバー、ネットワーキング、ディスクそしてテープ・ストレージ製品など、サンのシステム製品を統括しており、さらに今後は、「Oracle Solaris」を含め、システム製品に関するソフトウェアを統括していくとのこと。
ファウラー氏は、まず、オラクルの基本的なシステム戦略について説明。なぜ、オラクルが現在ハードを扱っているのか、その背景について、「オラクルはこれまでも完全なソフトウェアのポートフォリオを開発してきた。それぞれのカテゴリにおいてベストを目指し、エンジニアリングにも注力。オラクル製品を総合的に使うことでパフォーマンスを向上させきた」と、これまでのオラクルのスタンスを振り返った。
その上で、「この戦略はハードでも同じ」と、ハードでも、エンジニアドシステムと統合されたサービス提供に力を入れていくことを表明。オラクルでは現在、43億ドルの投資をソフトとハード、両方の開発に使っていることを明かした。
ファウラー氏が強調するエンジニアドシステムは、オラクルが今後最も重要としている投資領域でもある。これまでは、サーバーやストレージは、ユーザーがさまざまなベンダーから購入し、統合は自分たちで行うというのが潮流であったのに対し、エンジニアドシステムでは、ハード、ソフトの融合でパフォーマンスが劇的に向上するだけでなく、システム環境の簡素化ができるのが優位点だという。