"プロアクティブなチューニング"に向けた3つのポイント
では、今後プロアクティブなチューニングを実践していくうえで、どのような点に留意すればよいのか。ここまでに説明した事柄も踏まえ、中島氏と開發氏が強調するのが、次の3つのポイントだ。
- 目標値を明確にする:チューニングの最終ゴールを性能目標値として、期間/コストの制約条件とともに明確化する。それにより、何をどこまでやるのかが明らかになる
- 業務とシステム・アーキテクチャの双方を十分に把握する:業務要件と、それを踏まえたシステム・アーキテクチャの双方を十分に把握し、それらに応じたチューニング・ポイントやチューニング手法の洗い出しを行う
- チューニングのプロセスを確立する:チューニングを効率的に行うためのプロセスや体制、実施可能なチューニング手法などをあらかじめ決めておく
これらに関して適切な手を打つことで、今回紹介したようなトラブルを未然に防ぐ"プロアクティブなデータベース・チューニング"を実践できるのだ。
なお、今回はデータベース・チューニングの基本的な心得とも言える事柄を紹介したが、SQLに関する具体的なチューニングの手法については、中島氏が執筆した下記の書籍を参考にしていただきたい。
『基礎から学ぶOracle SQLチューニング』(加藤 祥平、中島 益次郎著/翔泳社刊)
オラクルエンジニア通信:「データベースの監視およびパフォーマンス・チューニング 技術資料」
※この記事はoracletech.jpからの転載です。