ビッグデータ時代に有効なソリューションを目指す
IIJ GIOハイブリッドストレージソリューションの販売戦略の1つとして、プロフェッショナルサービス部の齋藤拓哉氏は、2段階での導入を勧めるという。まず、社内に点在してしまっているストレージを束ねることを提案し、レプリケーション(複製)機能などを含めてARX導入のメリットを知ってもらう。その先にハイブリッドという、コストと運用の両面で効果の高い発展形がある、という流れだ。
また、実際のソリューション導入にあたっては、「利用スタートアップ・サポート」により必要な設定がされた状態で提供される。同時に、「ポリシーのひな形と、運用管理者自身で階層化ポリシーを調整、設定可能にするドキュメントも同時に提供される」とサービスインテグレーション部 小川将弘氏。
2月に発表されたIIJ GIOハイブリッドストレージソリューションだが、直後の3月11日に東日本大震災が発生したため、企業の関心はデータ管理の最適化よりも、データの避難、バックアップに向いていると斎藤氏は語る。IIJ GIOストレージサービス FS/Sは、ストレージ基盤が東日本と西日本の両方のデータセンターにあるため、遠隔地バックアップ用のインフラとしても注目されているようだ。先にIIJ GIOストレージサービス FS/Sを導入し、追ってARXを導入することでも同等の効果を得られるため、現在は導入ステップを考慮した柔軟な提案をしているようだ。
ビッグデータへの対応が叫ばれている昨今だが、今後企業や組織が所有するデータ量が膨大に増加していくのは間違いない。データ量が増加すればストレージコストも管理コストも増大する。
齋藤氏が担当するユーザーの中には「今年は1PB、来年は2PB以上ストレージが欲しい」と要望しているところもあるという。同時に、資産としての活用やコンプライアンス面などから、データはしっかり長期的に保持しなければならない。オンプレミスとクラウドサービスを有効活用し、ビッグデータの管理を最適化するソリューションに、今後注目が集まりそうだ。