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SPARC版Exadataが満を持して登場、「エンジニアドシステムは誰にも真似できない」

 Oracle OpenWorld 2016も4日目に突入。本日は、ハードウェアの日だ。特にソフトウェアとハードウェアを一緒に開発することで、それぞれの能力を最大限に引き出そうというOracle Exadataをはじめとしたエンジニアードシステムにフォーカスが当てられた。

ハードウェアとソフトウェアを一緒に開発しているからこその高性能、高信頼性

 基調講演のステージには、ハードウェア製品の責任者であるシステムズ担当のエグゼクティブ・バイスプレジデントのジョン・ファウラー氏、そしてOracle Databaseの開発に長く携わっているシステムテクノロジー シニア・バイスプレジデントのホアン・ロアイザ氏の2人が登壇した。一緒に仕事をしているが、我々2人が同じステージに立つのは初めてのことだという。。

ジョン・ファウラー氏とホアン・ロアイザ氏が一緒に登壇
ジョン・ファウラー氏とホアン・ロアイザ氏が連れ立って登壇

 ファウラー氏が率いるハードウェアの部隊、そしてロアイザ氏が率いるソフトウェアの部隊が協力しエンジニアードシステムを開発しているのだが、今まではどちらかと言えばソフトウェア側の担当者が表に立ってこれを紹介してきた。今回改めて2人で説明することについて、ロアイザ氏は「変化を起こしながら開発をしています。新たな革命を起こそうとしています」語る。

 ファウラー氏は、まずはプロセッサの話をした。今回は、JavaOneの最初の基調講演でIntelの講演があり、初日のラリー・エリソン氏の基調講演の前にもIntelの講演が行われた。そのためもあってか「我々にはIntelもSPARCもあり、顧客に選択肢を提供します。OracleはIntelとは密に協業しています。シリコンからソフトウェアに至るさまざまな分野でIntelとは協力して開発しています」と、かなりIntelに気を遣った発言をしていた。

 マシンを提供する際に、性能は重要だ。性能が速いということは、トータルではコスト削減につながるとファウラー氏。ロアイザ氏もデータベースではさまざまな性能改善の取り組みを行っていると言う。成果はプロセッサのシリコンにも実装されている。特にインメモリの活用には力を入れており、メモリ上のデータ構造を変えることで、アナリティクスもOLTPも速い仕組みを提供しているとのこと。この2つが同時に速いインメモリのデータベース機能を2年前から提供しており、他にはない優位性になっているという。

 ファウラー氏によれば、最新のSPARCプロセッサのM7では、各種ベンチマークでのきなみNo1を獲得していると自信を見せる。この高性能があるから、さまざまなワークロードを統合化できるのだという。

 「ホアンのチームと共同エンジニアリングでM7を作りました。何をすればデータベースの性能が上がるのか。通常なら新しいハードウェアを作ってから、誰かにそれ用のソフトウェアを書いてくださいとお願いすることになる。Oracleの場合は、ハードウェアもソフトウェアも最初から一緒に開発しています。これは、他社には真似のできないことです」(ファウラー氏)

 M7をOracle Databaseのために速くする仕組みは、他のソフトウェアの性能も向上させる。Apache SparkやOracle JDK 8の性能も向上するとのことだ。

 「第2世代、第3世代のデータベースの技術が、他のソフトウェアも全て加速化できます」(ファウラー氏)

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満を持してSPARC版Exadataが登場した

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この記事の著者

谷川 耕一(タニカワ コウイチ)

EnterpriseZine/DB Online チーフキュレーターかつてAI、エキスパートシステムが流行っていたころに、開発エンジニアとしてIT業界に。その後UNIXの専門雑誌の編集者を経て、外資系ソフトウェアベンダーの製品マーケティング、広告、広報などの業務を経験。現在はフリーランスのITジャーナリスト...

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