アップタイムの最大化とダウンタイムの最小化
「データセンターの進化を導くOracle Solaris 11」と題するセッションを担当したのは、オラクル・コーポレーションのインフラストラクチャ&マネジメント・プロダクト・マーケティング担当のシニア・ディレクターであるチャーリー・ボイル氏。ボイル氏は、Solaris 11が、次世代データセンターの要件を満たすために、基本的なパフォーマンスをさらに押し上げる展望のもとに設計されていることを語る。
将来のデータセンターにおいて、ネットワークパフォーマンスは数百Gbpsに、コアとスレッドは数千のスケールに、メモリは数百TBのスケールに、データのスケールはエクサバイト単位まで要求されるようになるとして、それを見越したアーキテクチャとテクノロジーによって設計されているという。
Solaris 11に群を抜いた機能を実現させるという姿勢がセッションのさまざまなところで示された。
可用性においては、「ダウンタイムは数秒単位、アップタイムは年単位」をめざして、インストール、起動、アップデートを最小限に抑えようとしている。たとえば、アップデートメカニズムを稼働中に更新されるようにして、1回の短時間の再起動でシステムが更新されるようにしている点などだ。
仮想化においては、Solaris 10において導入されたSolarisゾーンがアプリケーションとエンドユーザー双方に対して、より中心的なものとなるよう機能拡張されたという。クライアント・ゾーン、ルータ/ファイアウォール・ゾーン、Webサーバー・ゾーン、アプリケーションサーバー・ゾーン、データベースサーバー・ゾーンなどが仮想環境としてOracle Enterprise Managerによって管理される。
オラクルは、Solaris 11を継続的にサポートし続けることを表明して、2015年にまで至るロードマップを示している。2010年のSolaris 11 Expressに続いて、今年後半のSolaris 11、さらに高可用性対応、メモリ、コア・スレッドなどのスケーラビリティの向上などの機能拡張が順次登場するとしている。(次ページへ続く)