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備え有れば憂い無し~バックアップの重要性(2)

第9回

 バックアップはその重要性にも関わらず、それがどの程度有効で効果的なのかを理解している現場は意外と少ないかもしれない。今回はバックアップに関して解説する。(前半はこちら)

バックアップは何世代保持するべきか

 バックアップとコピーの決定的な違いは世代管理を行うかどうかという点であろう。コピーと言う場合、通常最新の状態を1世代分保持しているに過ぎないが、バックアップの場合、複数世代のバックアップ・イメージを保持する場合が多い。

 これにはチャントした理由がある。1つの例として人的ミスはミスが発生した瞬間に発覚するとは限らないということが挙げられる。例えば3日経った後でプログラムの修正ミスに気付く場合がありうる。この場合、昨夜取得した最新のバックアップ・イメージではなく、4日前のイメージが必要となる。バックアップを複数世代保持していれば、4日前の晩のイメージを保管していられる。

 複数世代保持していることは便利なので、余裕があるのであれば何世代でも保存しておけばよいのだが、物事と財布の中身には自ずと限度というものが有るため、使うかどうかも判らないバックアップ・イメージをそうそう無限に保持し続けることはできない。多ければ多いほど良いのは誰でも理解できるが、では何処まで少なくできるのであろうか。答えは2世代である(図9-7)。

図9-7 バックアップの世代管理
図9-7 バックアップの世代管理

 1つしかバックアップを保持していない場合、例えば1本のテープにバックアップを頭から書きこむようなケースを考えてみよう。1日目にバックアップを新品のテープに書き込む。次の日にはまた同じテープに上書きしてバックアップを行うことになるのだが、前のバックアップがそのテープに保管されているわけなので、上書きをしている間に本体データに不測の事態が発生すると、バックアップ途中では完全なバックアップがどこにも存在しなくなってしまう。これはディスク上に同じファイル名でバックアップを保管していても同じことだ。故に最低限2つのバックアップ世代が必要となる。

 しかし2つだけの場合、片方のテープもしくはバックアップ・ファイルに障害が起こると、やはり残りは1つになってしまう。従って最低要件としては2世代あればよいのであるが、実際の運用では3世代保持するというのが常識となっている(図9-8)。

図9-8 バックアップは3世代で管理することが常識
図9-8 バックアップは3世代で管理することが常識

次のページ
どういう頻度でバックアップを取るべきか

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この記事の著者

佐野 正和(サノ マサカズ)

1986年日本アイ・ビー・エムの入社、本社SE技術部門で13年間ストレージ製品を中心に技術サポートを行なう。1999年にストレージ製品事業部に移り、以後、IBMストレージ製品の営業推進やソリューション推進、製品企画などの業務に携わる。現在、システム・ストレージ事業部でソリューション担当部長を拝任し、...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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