SQL Serverの内部動作を詳細に解説するコアなセッションも
多田氏が担当するこの2つのセッション以外では、SQL Server関連でどのようなトピックが取り上げられるのだろうか。同氏が幾つかをピックアップして紹介してくれた。
「熊沢さんのパフォーマンスチューニングに関するセッションは、その語り口も含めて、どのイベントでも常に高い人気を集めていますね」(多田氏)
CSK Winテクノロジの熊澤幸生氏の名前は、SQL Serverにある程度精通している方なら、一度は耳にしたことがあるだろう。長年SQL Serverのトップコンサルタントとして活躍し、「SQL Serveの匠」の異名を持つカリスマエンジニアである。そんな同氏は、本イベントでSQL Serverのパフォーマンスチューニングに関する3つのセッションを担当する。その中には初中級者向けの一般論を解説するセッションもあるが、多田氏は上級者向けのコアなセッション「SQL Serverパフォーマンスチューニング(OLTP)における着眼点(2)─Latch&Storage Engine Deep Dive」に注目する。
「SQL Serverの内部で使われているロックシステムが“Latch”と呼ばれるものですが、このLatchの動きを理解できているかどうかでデータベースのパフォーマンスが大きく違ってきます。熊澤さんのこのセッションではLatchをはじめ、かなり上級者向けのコアな内容を扱うと思いますが、SQL Serverの内部動作に興味がある方にとっては聴き応えのあるセッションになると思います」(多田氏)
また、このセッションと対を成すものとして多田氏が挙げるのが、日本マイクロソフト プレミアフィールドエンジニアリング プレミアフィールドエンジニア 平山 理氏が担当するセッション「SQL Server(SQLOS)のスレッドスケジューリング」だ。
「SQL Serverは、OSとは別の次元で独自のスレッドスケジューリングを行うことで、高速に動作する仕組みを備えています。この仕組みに関する知識は、SQL Serverの高度なチューニングやトラブルシューティングに大いに役立ちます。こちらもかなり上級者向けの内容になると思いますが、熊澤さんのセッションと併せて聞くことで、SQL Serverの内部動作に関する理解をより一層深めることができるはずです」(多田氏)