パスはボールを前には投げてはいけない、時には脳震とうで倒れてしまうくらいの激しいタックル、素人目には中で何が行われているのかさっぱり分からないスクラム。これらはもちろんラグビーのことだ。大きな選手が激しくぶつかり合う姿を見ていると、パワー、スピード、そして根性や精神力という言葉が似合いそうなスポーツだ。ところがそんなラグビーに、かなり印象とは異なる部分が出てきている。勝利を得るためにもっとも重要なのは、身体の大きさや体力、スピードといった個々の選手の身体能力だろう。それに加え選手は、広い視野を持ち、効率的に自分たちに有利なスペースの確保が試合中は常に求められる。また、いかにボール支配率を優位に導くかも重要で、かなり頭を使うスポーツでもある。それらを踏まえた上で各選手のスキルアップを含めた「勝つための戦略」を立てなければならない。そのラグビーの戦略に、データが活用し始めているのだ。以前にもDB Onlineで少し取りあげたが、選手はいま小さなGPS端末を装着し練習や試合を行っている。そこから得られるかなり細かいデータを収集し、それを選手の体力、スキルアップ、そして戦術に活用しているのだ。どのようなデータを収集し、どう活用しているのか。その詳細について、ラグビー日本代表のストレングス&コンディショニングコーディネーター ジョン・プライヤー氏に話を聞くことができた。
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谷川 耕一(タニカワ コウイチ)
EnterpriseZine/DB Online チーフキュレーターかつてAI、エキスパートシステムが流行っていたころに、開発エンジニアとしてIT業界に。その後UNIXの専門雑誌の編集者を経て、外資系ソフトウェアベンダーの製品マーケティング、広告、広報などの業務を経験。現在はフリーランスのITジャーナリスト...
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