SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

直近開催のイベントはこちら!

EnterpriseZine編集部ではイベントを随時開催しております

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けの講座「EnterpriseZine Academy」や、すべてのITパーソンに向けた「新エバンジェリスト養成講座」などの講座を企画しています。EnterpriseZine編集部ならではの切り口・企画・講師セレクトで、明日を担うIT人材の育成をミッションに展開しております。

お申し込み受付中!

EnterpriseZineニュース

EC市場のピークアウトは2030年頃か──Mirakl、国内BtoC-EC市場に関する考察を発表

 1月30日、Mirakl(ミラクル)は、レポート『国内BtoC-EC市場の近未来予想と活性化への期待』公開にともなう記者説明会を開催した。

 はじめに、Mirakl日本法人代表 社長 佐藤恭平氏が「当社はFrench Techを代表するユニコーン企業」だと説明。同社の創業者2名がSpiliGamesを立ち上げると2008年にFnacが買収し、2012年にMiraklとしてスピンオフしている。

Mirakl日本法人代表 社長 佐藤恭平氏
Mirakl日本法人代表 社長 佐藤恭平氏

 約400社ほどのユーザーがグローバルにいるとして、Amazonや楽天といった巨大ECモールや自社ECサイトに次ぐ、顧客・分野別マーケットプレイスとして同社のSaaSプラットフォームで新たな選択肢を提供していると説明した。

 次に、レポート『国内BtoC-EC市場の近未来予想と活性化への期待』について、デジタルコマース総合研究所 代表取締役 本谷知彦氏が解説。はじめに国内EC市場の特性について、プラットフォーマーが市場規模全体に占める比率が7割と高いことを紹介し、大手プラットフォームを網羅するように利用したり、特定のプラットフォームに絞ったり、あるいは自社ECサイトに特化するケースが見受けられるなど、EC事業者によるプラットフォームの活用は一様でないとした。

 [画像クリックで拡大]
デジタルコマース総合研究所 代表取締役 本谷知彦氏
デジタルコマース総合研究所 代表取締役 本谷知彦氏

 その一方で本谷氏は、「とはいえ、プラットフォームへの依存度が高いのが日本の現状です」と続ける。同氏は図を示すと、グラフが“「極薄L字型」超ロングテール”のような形になっていると指摘し、日本のEC市場には良い商材が数多く埋もれているのではないかと述べる。

 [画像クリックで拡大]

 加えて、諸外国と比較すると“EC化率”は低い傾向にあるものの小売拠点数はアメリカなどとほぼ変わらないとして、面積比や人口比で考えたときに育ちづらい環境があったのではないかと推察。今後の市場展望として、類似市場である携帯電話市場とコンビニ市場の数値と比較しながら、「コンビニ市場は45年でピークアウト、携帯電話市場は28年でピークアウトしている。市場規模の拡大ペースがダウンし始めており、EC市場も30年から35年程でピークアウトを迎えるのではないか」と述べると、想定されうる4つのシナリオパターンを提示した。

 [画像クリックで拡大]

 1つ目のシナリオは、大手プラットフォームが市場拡大を続けるというもので、2つ目に新規大手プラットフォームが市場を席捲するシナリオが考えられるものの、どちらも現実味がなく確率も低いとした。また、3つ目に「DtoC-EC」を挙げると「潮流は継続しており重要な市場であるものの、マーケットを根幹から変えていくには時間がかかる」と指摘する。そして、4つ目のシナリオとして「ミッドサイズプラットフォーマー」というメガプラットフォーマーと比較すると小さなプラットフォームの可能性を提示。MD(マーチャンダイザー)を容易に強化してプラットフォーム化できる仕組みやソリューションが整備されることができれば、短中期的な目線で見たときに新たな選択肢としての現実味が十分にあるとした。

 最後に佐藤氏は、プラットフォームビジネスの優位性について説明を行うと「当社はグローバルで実証されており、エンタープライズのニーズにも対応できる。加えて、社内に150名以上のエキスパートがいるだけでなく、プラットフォームビジネスにおいては販売事業者も重要になってくるためエコシステムも充実している」と自信を覗かせて説明会を終えた。

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • Twitter
  • Pocket
  • note
この記事の著者

岡本 拓也(編集部)(オカモト タクヤ)

1993年福岡県生まれ。京都外国語大学イタリア語学科卒業。ニュースサイトの編集、システム開発、ライターなどを経験し、2020年株式会社翔泳社に入社。ITリーダー向け専門メディア『EnterpriseZine』の編集・企画・運営に携わる。2023年4月、EnterpriseZine編集長就任。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

EnterpriseZine(エンタープライズジン)
https://enterprisezine.jp/news/detail/17282 2023/01/30 15:49

Job Board

AD

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング