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コロナ禍でも安定供給を実現、モンテールを支えた情報システムの対応とは?

edited by Security Online   2020/08/26 11:00

テレワーク、受発注業務ーー業務を止めない取り組み

 情報システム部門は、コロナ禍でどのような支援をしたのだろうか。いくつかの取り組みの中でも肝となったのが「業務を止めないための対応」、具体的には「受発注業務の対応」「テレワークインフラの整備」「インフラの遠隔保守」の3つがある。

 受発注については、BCPを策定していたことが役に立ったようだ。モンテールでは機能が本社に集約されているが、令和元年の東日本台風などもあり、本社に出社しなくても受注業務がある程度進められるようなプランを立てていたという。「事務所に出勤しないと受注が受けられないため、今回は茨城の工場の会議室を急遽事務所に変更して分散して受注対応する仕組みを構築しました」と大山氏は振り返る。

 本社で開いていた月例の会議も、ちょうど2019年にWeb会議を導入したタイミングだった。Web会議に慣れ始めたところでの今回のコロナ禍はむしろ追い風となり、「Web会議システムの浸透がかなり進みました」と大山氏。春は採用活動の時期でもあり、急遽機器を揃えることでWeb面接も実現したそうだ。

 テレワークインフラの整備についても、営業職向けに用意していたVPN回線を活用することで対処した。しかし、緊急事態宣言下では商品企画、販売管理(販管)などの部門も可能な限り在宅勤務になったため、準備していたVPNセッション数では足りない。

 そこで、VPNを使って業務を進めなければならない部門から優先的に使い、それ以外はVPNを使い終わったら切断するという運用を決定、これを「トップダウンで命じてもらうことで、混乱なく在宅勤務にシフトできました」という。その結果、BCPの下でバックアップのVPN用のポートを用意していたが、「結局使わずに済みました」と大山氏はいう。

HPEサーバーが可能にする遠隔保守

 情報システム部も、車で通勤できない人は在宅勤務に切り替わった。ここで大山氏らが活用したのがHPEサーバーが搭載する「iLO(Integrated Lights-Out)」だ。

 モンテールでは、2018年から段階的に基幹システムの再構築を進めている。その一環として、レシピなど機密情報が入る商品情報管理システムでは、インテル Xeonプロセッサーを搭載した最新世代の「HPE DL360 Gen10」を採用している。第2世代のインテル Xeonスケーラブル・プロセッサー(※)はハードウェア支援型セキュリティ、画期的なメモリー技術などの特徴により、性能やセキュリティに優れる。DL360 Gen10は2基搭載が可能で、さらにHPE独自のセキュリティ技術や最適化機能も加わっている。

※第2世代インテル Xeonスケーラブル・プロセッサーは、ハードウェア支援型セキュリティ機能を実装。画期的なインテル Optane パーシステント・メモリーのサポートに加え、セキュリティに優れている。インテル DL ブーストにも対応し、AI推論を最大30倍高速化し、投資効果を最大化する。

 「インフラはハードウェアが絡むので通常、在宅勤務は難しいのですが、iLOによりサーバーにリモートで入ることができるので、在宅からの保守ができます」と大山氏。ちょうどインフラ担当者が在宅勤務の日にサーバーの電源の片系統が故障するというアクシデントが発生したが、その際も修理の後にインフラ担当が遠隔からステータス確認をして安心することができた、と明かした。

 サーバー運用管理ではiLOに加えて、無償のAI型監視ソリューション「HPE InfoSight for servers」も組み合わせている。モンテールでは導入したばかりだが、「運用管理を一歩進めることができる」というのは、HPEでハイブリッドIT製品統括本部カテゴリーマネージャーを務める阿部敬則氏だ。

 「障害を検出すると、InfoSightから登録した担当者にメールが送られる。iLOチップがクラウド側にあるInfoSightに詳細なログ情報などを定期的に送信してくれているため、担当者はケースを作成してHPEに対応を依頼するかどうかさえ判断すればよくなります」という。ケースを作成すればすぐにHPEが対応してくれる。「人手がかからない運用管理が可能になります」と阿部氏。さらには、クラウドとAIという特徴により、常に世界中から収集しているデータから傾向性を学び、通知する情報精度が進化していくという。

 大山氏も「まだ稼働を始めたばかりだが、万が一が起きる前に予兆検知して先の手が打てる、あるいは起きてしまってもすぐに対応できることが良いと考えている」と期待を寄せた。

 これに加えて、コロナ対応を優先させたために進捗が遅れていた基幹システムの再構築プロジェクトでも、Web会議システムを使ってベンダー各社からの提案を受け、選定を終えた。「プロジェクトをキックオフさせることができました」と大山氏。またOSに関しては、最新のWindows Server 2019を導入。OSからHPE Gen10サーバーの強みであるハードウェアセキュリティまで、最新のセキュアな環境を実現している。

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著者プロフィール

  • 末岡 洋子(スエオカ ヨウコ)

    フリーランスライター。二児の母。欧州のICT事情に明るく、モバイルのほかオープンソースやデジタル規制動向などもウォッチしている。

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