インフォマティカが考えるデータ統合プラットフォーム
データ統合を今後の企業戦略にどう活用していけばいいのか、どんなメリットがあるのか、これらについては、インフォマティカの提供する製品とあわせて展望してみたい。まず、インフォマティカの創業は、1993年に遡る。
2004年まではDWH(Data Warehouse)構築するためのETL(Extract Transform Load)ツールを中心に提供していたが、同年、CEO の交代に伴い、新しい製品戦略として、インフォマティカ製品を単なるETLツールから、データ統合プラットフォームと位置づけ、幅広いビジネス領域にソリューションやサービスを展開するようになった。このとき認識したのは、企業内データ統合を考える上で、分散した拠点を含む同一企業内のシステム、特にサイロと呼ばれる乱立したシステムのデータを統合する必要性だ。
インフォマティカでは、企業内に散在する様々なデータを連携・統合するエンタープライズデータ統合プラットフォーム「Informatica PowerCenter」や、様々な環境のシステムへのデータアクセスを可能にする「Informatica PowerExchange」、データ分析やクレンジングを行ってデータの品質を維持する「Informatica Data Quality」などの製品を中心にラインアップを揃えており、単一プラットフォーム上で、データ統合に必要なあらゆる機能を提供している(図2)。
製品群の中心となるのが、Informatica PowerCenter だ。同製品は、あらゆる企業システムに格納されている様々なフォーマットのデータを入手、検出、統合し、適切なタイミングで全社に配布できる、統一されたエンタープライズデータ統合プラットフォームである。
Informatica PowerCenter の特長として、一つはリポジトリによるメタデータの一元管理が可能という点がある。テーブル定義やビジネスロジックをメタデータとして統合・管理することで、効率的で柔軟なデータ統合基盤を実現し、企業に眠っている情報資産の価値を引き出すことができる。
2つ目は、マルチスレッド処理による、大量データの高速処理を実現することだ。企業内に散在する多種多様なデータを統合して複雑な情報の流れを管理し、より早く的確な意思決定を可能にする。
3つ目は、GUI 操作を基本とする高い開発生産性だ(SQL言語での開発と比較して3倍以上)。GUIベースのノンプログラミング環境で、データソースの定義から抽出・加工までが可能となる。
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