リソースプールの運用サイクル全般にわたり一元管理が可能
まずは「リソースプールの運用において複数のツールを使いこなすのが大変」という課題を解決する機能を紹介しよう。従来のシステムでは、空きリソースの検索→リソースの予約→サーバーの配備→使用実績の確認と見直し→リソースの管理、という一連のリソースプールの運用サイクルにおいて複数のツールを使い分けなければならず、手間がかかっていた。例えば、空きリソースの検索やリソースの予約という工程では、予約台帳をエクセルなどで作成するため、手作業が発生する。サーバー配備や使用実績の確認と見直しという工程では、各仮想化ソフトに付属している管理ツールを使用するため、ツールの使い分けという作業も発生していたのである。
この課題を解決するために今回、新たに投入されたのが、「JP1/IT Resource Management(以下、JP1/ITRM)」である。JP1/ITRMはリソースプールの運用サイクル全般にわたった一元管理を可能にする製品。つまりJP1/ITRMであれば、運用サイクル全般にわたる作業を一つのオペレーションで統一できるのだ(図1)。
これまで手作業で行っていた空きリソースの検索や今後の予約状況も、JP1/ITRMで把握できるようになる。さらにJP1/ITRMであれば、すべての仮想マシンの今後の予約状況も一つの画面で一覧表示できる(図2)。しかも準備期間と実際の利用期間をきちんと区別して表示してくれるため、割り当ての管理もスムーズに行えるようになるのである。
統一したオペレーション管理は、多くの企業で一般的となっている異種混在環境においても可能である。企業の中にはWindows やLinux、UNIXなど様々なOS に加え、仮想、非仮想環境が混在している。また一口に仮想環境といっても、VMware やHyper-V、Virtage など様々である。これら異なる仮想環境のマイグレーションも、JP1/ITRMなら統一したオペレーションで管理できる。
(次ページへ続く)