企業を超えたビッグデータを活用し学習する「クラウド上のAI」
──バックオフィスのDXを推進していくに当たって、今後はどのような展開を予定されていますか。
山田:人工知能の可能性を活かしていきたいですね。
AIというのは教師データとそれに付与されたアノテーション(データの意味や分類を表すタグ情報)がどれだけ多いかがポイントになってきます。先ほどお話しした請求書のPDFをどんどん読ませて仕訳を推論するというのも、1社だけのデータではボリュームが足りないんです。ですが、会計システムを提供している会社がやれば十分な量になるはずです。私たちは今、約9,400社のお客様がいますから、その9,400社がクラウドでつながれば、請求書のデータをAIが学習することができます。どんどん利用されればされるほどパターンが増え、学習が進んで賢くなっていくんです。
ERPも、スタンドアローン、オンプレミスで一企業に閉じている状態では進歩がありません。今後5年、10年後を見据えると、クラウド上で学習するAIのサービスが注目されていくでしょうし、私たちとしてもそういうものを提供していくことを目指しています。
──「クラウド上で学習するAI」、BXの中核的な機能になりそうですね。本日は貴重なお話をいただきありがとうございました。
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